感染症速報詳細

記事日付 20090901
タイトル デング熱-ベトナム:20090831.3065
国名 ベトナム    
感染症名 デング熱
概要
和文 今週の早い時期に、ハノイ Hanoi の衛生当局は、2009年初以来、市内全域から、およそ2500例の蚊族媒介性疾患の患者が発生しことを報告した。2008年の同時期の10倍増で、数年ぶりの高値となった。このデング熱患者の増加は危機的だと、国立感染症熱帯病研究所の副所長は述べ、同所には1日45人のデング熱患者が入院し、現在約100人が過剰状態で入院治療を受けていると述べた。ベッドをシェアし廊下にもベッドを並べている状態だという。患者の多くは、市内のHoang Mai, Thanh Xuan, and Dong Daの各地区からの患者である。よく言われている、2008年にHoa Binh と Vinh が(ハノイ)市に併合されたために、ハノイ市のデング熱患者が増加したとの風評は間違いであると述べた。ホーチミン Ho Chi Minh City(HCMC) の2009年のデング熱患者数はさほど増加していないが、重症化する患者が増え、デング熱関連の死者も増加していると当局者が述べた。2009年初以来の市内の患者数は7100人を超え、2008年同期比で5%の増加となっている。同市内ではすでに7人が死亡した。the Dengue Fever Department at Children Hospital No. 1(第1小児病院)の医師によると、同院内では約80人のこどもがデング熱の治療を受けているが、そのうちの1/4が、循環不全・神経学的障害・出血など第3期ないし4期の症状にあるという。連日デング熱により20-25人の患者が入院となっており、このうち70%がHCMCの小児であると説明した。第2病院では、3-10才児を中心とした、50-60人の小児がデング熱治療を受けているが、およそ10%の小児患者が最も危険な第4期であり、ショック症状に陥っていると述べた。Thu Duc General Hospital では、成人などの20-30人のデング熱患者が治療を受けている。デング感染後の初期の1-2日間は、手足口病やH1N1インフルエンザとの鑑別が難しく、H1N1インフルエンザ自体も経過がよく判らない(in complicated ways)ため、人々のデング熱への注意が低下しているが、デング熱によってこどもが死ぬ可能性があると、医師は警告している。
地図 Viet Nam showing the provinces http://www.lib.utexas.edu/maps/middle_east_and_asia/vietnam_admin01.jpg

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