感染症速報詳細

記事日付 20090905
タイトル Ross River virus -オーストラリア:西オーストラリアWA 20090904.3120
国名 オーストラリア    
感染症名 RossRivervirus
概要 これまでに3例の患者が確認されており、例年より早い時期からの発生となっている
和文 http://www.abc.net.au/news/stories/2009/09/04/2676789.htm
The Shire of Capel [Western Australia 西オーストラリア]では、冬期の降水量が増えたことで、蚊族の繁殖が最悪の状態となり、Ross River virus の深刻な流行が懸念されている。現地当局は、 Dalyellup からBusselton にかけての湿地で、化学薬品を噴霧し、蚊族によって媒介されるこのウイルスの拡大防止に努めている。衛生当局者は、2009年のこれまでに3例の患者が報告されており、例年ピークとなる10月か11月から患者が発生しているところ、今年は発生が早まっていることも懸念されると述べた。
[Mod.TY注-ProMED-mailで、Western Australia のoutbreak of Ross river virus が報告されるのは、2004年以来である。20040403.0916では、Mod.CPが excellent summary of the Ross River virus situation in Australia を提供している。
"1927年という早い時期から、オーストラリアでは、良性多発性関節炎の集団発生が記録されていたが、1963年になってその病原体が分離された。 Ross River virus は、トガウイルス科アルファウイルス属(_Alphavirus_ of the family _Togaviridae_)の、蚊族媒介性ウイルスである。オーストラリアの主な沿岸地域に地方感染し、1980年代以降、南太平洋の島々などへの地理的分布域拡大が認められている。動物での保有種は多様で、ヒトでは高度のウイルス血症が生じるため、感染流行の中には、ヒト-蚊族-ヒトの感染サイクルが維持されることもある。ベクターである蚊族も、地域により変化する。幸い、ヒトでの病原性は、時に遷延や痛みの増強が見られるものの、死亡することなく完治する"]
地図 the Shire of Capel in the southwestern corner of Australia http://www.capel.wa.gov.au/aboutcapel/location.htm

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