記事日付 | 20090920 |
タイトル | クリミアコンゴ出血熱-米国:アフガニスタンからの輸入例、死亡 |
国名 | 米国   |
感染症名 | クリミアコンゴ出血熱 |
概要 | ウイルスにより兵士死亡:アフガニスタンでのダニ咬傷による感染が原因 Virus claims soldier: Infection came from Afghanistan tick bite |
和文 | http://www.andalusiastarnews.com/news/2009/sep/17/virus-claims-local-soldier/ アラバマAlabama州Covington Countyの米軍兵士1名が16日、アフガニスタンでの任務中にダニ咬傷を受けウイルスに感染し、ドイツのLandstuhlで死亡した。この22才のsergeant は、アフガニスタンの首都カブールKabul近郊での任務中にダニ咬傷を受けたと、アンダルシアAndalusia在住の関係者が述べた...ウイルスを保有するダニの咬傷を受け、5日間昏睡状態となり、透析の機会が使用されていたが、心臓発作により16日に死亡したと述べた。医師らにより、Crimean-Congo hemorrhagic fever (CCHF クリミアコンゴ出血熱) virusに感染していたことが確認されている。WHOによると、CCHFウイルスの致死率は30%とされている。関係者の話では、アフガニスタンでこのウイルスに米軍兵士が感染したのは初めてのことであった。この兵士は農村地帯でヤギ飼いらと行動を共に感染したと説明されている...一般的解説[原文では潜伏期間を3週間としているが、WHOのウェブサイトでは3-9日間となっている]...13日に兵士の出血が始まり、濃厚赤血球と血小板の輸血が行われた... [Mod.CP注-ベクターのダニとCCHFの地理的分布は類似する。アフリカ、アジア、中欧、東欧でCCHFウイルスが認められている。地方感染地域の医療従事者らにCCHFについて周知し、正しい自身の感染対策および院内感染対策を啓蒙しなければならない。家畜の血液その他の感染性組織との接触や、ダニ咬傷によって感染する。患者の多くが家畜に関わる産業の従事者である。WHOウェブサイトによると、CCHF患者の治療の根幹は一般的な支持療法しかない。体液ボリュームの厳重な管理や血液成分補充が必要である。CCHF感染症に抗ウイルス薬リバビリンribavirinを使用することで、明らかな効果が認められる。経口でも経静脈投与でも効果がある。回復した患者の免疫性血漿の治療目的の効果は明らかになっていないが、場合によって施行されている。現在のところ使用可能なワクチンは存在しないが、このような事例をみれば、予防ワクチンの開発が急がれる] [Mod.JW注-CCHFウイルス感染が初めて報告されたのは、戦禍のウクライナ・クリミア半島で、農夫の支援に当たっていたソビエト兵士200人が感染した、1944年の感染流行であった。その後これまで記録に残っている患者はおよそ5000人に過ぎない。感染のリスクのある人の数が比較的少ないことから、現代の事情を考えると、ワクチンが開発され生産される可能性は低い] |
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