感染症速報詳細

記事日付 20090929
タイトル 東部ウマ脳炎-米国:ニューハンプシャーNH、ウマ、エミュー
国名 米国    
感染症名 東部ウマ脳炎
概要 エミュー、EEEで死亡 Emu dies of EEE in Alstead
和文 http://www.unionleader.com/article.aspx?headline=Emu+dies+of+EEE+in+Alstead&articleId=2615664d-013a-4b19-80d0-487f1d5e1b02
Alstead で先週、eastern equine encephalitis (EEE 東部ウマ脳炎)により1頭のエミューemu が死亡したことで、はじめてthe Granite State [ニューハンプシャー New Hampshire州]の南西部にも感染が広がったことが明らかになった。今日までにEEEのッ検査陽性が報告された59の自治体communities のほとんどが、州内中部および南東部に位置していたが、the Alstead areaにも発生したことから、衛生当局は、この疾患が鳥類によって伝播されていると見ている[蚊族による伝播は5km足らずの範囲に留まる]。28日からAlstead に蚊族のトラップが設置される。2009年のこれまでに、カンディアCandia のラマ1頭とアルパカ1頭がEEEにより死亡したほか、Henniker と Bowのウマ各1頭も死亡している。カンディアの3才の女児1名が3週間前にEEEと診断されたが、闘病のあと回復して退院した。
[ModTG注-The eastern equine encephalitis virusは、birds と、acid water swamps(酸性水の湿地?)に住む特定の種のmosquito, _Culiseta melanura_との複合的な生活環を有する。この蚊族は鳥類の血液だけを吸血し、ヒトやその他の動物から吸血することはない。感染した野鳥も発病することはない。ほぼ通年性に、EEEウイルスの自然界の感染サイクルが、湿地内で起きている。ある期間(certain years)、鳥類-蚊族サイクルが活発になることもあるが、ヒトと哺乳動物のいずれからも吸血する蚊族が"bridge vectors"として働き、ウマやヒトなどのほ乳類にウイルスを伝播する能力を持っている。The salt marsh mosquito, _Ochlerotatus sollicitans_が、ニュージャージーNew Jersey州のヒトの間でウイルスを伝播する、the principal bridge vector である。the salt marsh mosquito は freshwater swamp mosquito, _Coquillettidia perturbans_とともに、ウマにEEEを伝播するbridge vectors として重要である。いずれの場合にも非常に低い確率でしか起きないが、EEE virusへの感染リスクが最も高まるのは、7月後半から10月初旬までの期間である。秋に初霜が降りるころになると、ウイルスを伝播する蚊族の個体数は大きく減少する。ウイルスの越冬サイクルについてはよく判っていない。EEEの感染拡大が起きたことを示唆しているものの、これまでに確認されているのは、Maine, New Hampshire, and Massachusettsに限られている。さらに南方ではVirginia などである。感染の発生の可能性のある州はあるが、ウイルスや動物の死亡は確認されていない(原典:http://www.state.nj.us/health/cd/f_eee.htm)]
地図 Alstead in Cheshire County, south west New Hampshire; Candia in Rockingham County, south east New Hampshire
http://geology.com/county-map/new-hampshire.shtml

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