記事日付 | 20091108 |
タイトル | インフルエンザパンデミック(H1N1)2009(92)-欧州: |
国名 | 欧州   |
感染症名 | インフルエンザパンデミック |
概要 | [1] ECDC statement H1N1のあとに、季節性インフルエンザ発生の可能性 Seasonal flu may hit Europeafter H1N1 |
和文 | http://in.reuters.com/articlePrint?articleId=INTRE5A52FU20091106 パンデミック H1N1 2009 ウイルスによる死者は、欧州全体で最大4万人と見込まれ、その後に続いて起きる季節性インフルエンザによっても、同数の死者が出ると見られている。欧州の医療専門家らが6日に意見を述べた。スウェーデンに本部のある欧州CDCによると、豚インフルエンザと呼ばれている、パンデミック H1N1 2009 ウイルス感染流行は、現在欧州のほとんど全ての国で発生してるが、ピークがどれぐらいとなるかは判っていない。北半球の冬の到来により、今後も数千人の死者や集中治療を要する患者の発生が続くことだけは確かだと言われている。EUおよびEFTAにおける感染症を監視するECDCは、パンデミック インフルエンザと季節性インフルエンザが混ざり合うことで、どのような結果となるかを予想することは困難だとしながらも、パンデミックが過ぎ去った2010年初に季節性インフルエンザが発生するリスクがあるとの意見を述べた。パンデミックが存在しない状況でも、季節性インフルエンザにより、欧州で最大で4万人が死亡する可能性があり、パンデミックH1N1による死者も同じぐらいかも知れない。これは無視できない数字であり、若年者・妊婦・リスクファクターを持たない人々にH1N1(による死亡)が発生していることに違ったものを感じると述べた。欧州や米国での経験から、このウイルスに感染した妊娠女性は、リスクの内観者に比べ、集中治療を必要とする可能性が10倍高いことが判っている。喘息や呼吸器疾患のある患者は3倍のリスクがあり、高度肥満なら6倍となる。しかし、H1N1パンデミックによる死者の約20-30%は健康な若年者であることも判っている。ECDCの最新の統計によると、EU27カ国とEFTA4カ国の全てでH1N1パンデミックインフルエンザ患者が発生し、4月以降のH1N1に関連する死者の数は389人となっている。このうち英国では154人、スペインで73人、イタリアで25人、フランスで22人が確認されている。ECDCの統計によると、世界全体では6005人の死者が報告されている。毎週更新されるWHOの5日の統計では、今年のはじめにパンデミックH1N1が確認されて以来、世界中で5712人が死亡している。パンデミックによる死者の数は全体として少なく見積もられていると、ECDCは述べている。医療機関へのアクセスや検査室(の診断能力)が国により様々であることがその理由である。パンデミックH1N1ワクチンを製造するメーカー約25者のうち、GlaxoSmithKline とSanofi-Aventisもその1つであるが、ロシュRoche 社など他の薬剤メーカーは、H1N1治療の最前線で使用される抗ウイルス薬の製造を行っている。最近、欧州の一部の国々で始られたワクチンプログラムでは、最もリスクの高い人々を守ることに熱心だが、病気の阻止には登場が遅すぎた。現段階では、ワクチンで社会全体を守ろうとしているのではなく、感染弱者の防御が目的であると、述べた。 [2] ECDC statement いくつかの国々は、H1N1に待ち伏せされている European Union experts say some countries "ambushed" by H1N1 情報源: Reuters News 、2009年11月6日。 http://www.reuters.com/article/africaCrisis/idUSL6665928 いくつかの国々に対し、H1N1インフルエンザパンデミック H1N1 2009 ウイルスによる、突然の感染流行と死者の発生が待ち伏せしていて("ambushed" )、やりすぎた対応がなされる(gone over the top)ことがあったと、6日欧州の専門家らが述べた。ウクライナの突然の発生増加で、インフルエンザ様疾患による死者が86人以上と報告されているのは、ほとんどの人には軽症で何週間も気づかれない、パンデミックH1N1 2009 ウイルスの特徴を表しているという。軽症ですむのはある意味ではよいことだが、疾患対策担当者にとって、問題をややこしくしていると述べた。ウクライナのように、パンデミックに突然襲われた国々で、過剰な対応がなされている。ウクライナでは、はじめてのH1N1による死者が確認されたことで、10月30日から3週間にわたり、学校が閉鎖され、選挙を含めた集会が禁止され、渡航も禁止されている。実際は、パンデミックとなってから、すでに6週間も経過していた。ウクライナ政府当局は、若年者が発症し始め病院に行くようになるまで気づかなかったのである。感染流行の発生は、2009年1月17日の大統領選挙のキャンペーン開始と同じ時期で、対策を発表した、選挙の最有力候補である首相は、アウトブレイクが選挙活動に影響を与えると発言している。ECDCとWHOの専門家チームは、保健省の求めに応じてウクライナに派遣され、現在キエフKievとリヴィブLvivにおいて活動を続けている。パンデミックH1N1はウクライナに定着し、H1N1インフルエンザに関連する呼吸器疾患が最も短時間に拡大したと見られると、ECDCの更新情報で述べられている。ウクライナで激しく政治的に争っている人々は、選挙戦略として、H1N1インフルエンザへの対応のまずさを、互いに非難しあっている... [3] ウクライナ パンデミック H1N1 2009 ウイルス流行 Pandemic H1N1 outbreak, Ukraine 情報源: Ukraine MOH/ECDC Cases of ARI and Hospitalizations, and Deaths 、 2009年11月6日。 http://ecdc.europa.eu/en/healthtopics/Documents/091106_Influenza_AH1N1_Situation_Report_0900hrs.pdf 5日、保健省は63万人余りの急性呼吸器疾患患者を報告し、関連死亡は95人であった。前週と比較して、症例数は32%、死者は10%の著明な増加であった。キエフKievとリヴィフLvivに、ウクライナ保健省の要請により、WHOおよびECDCのメンバーからなる対策チームが駐留している... acute respiratory illness [ARI 急性呼吸器疾患]cases in Ukraine, by day, since 29 Oct 2009 (data MoH): Date / ARI / 入院患者数/ 死者数 29 Oct / 37 923 / 951 / 30 30 Oct / 81 487 / 2341 / 33 31 Oct / 165 192 / 5239 / 39 1 Nov / 191 431 / 7524 / 60 2 Nov / 255 516 / 15 810 / 70 3 Nov / 255 516 / 15 810 / 71 4 Nov / 478 456 / 24 003 / 81 5 Nov / 633 877 / 28 836 / 95 |
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