感染症速報詳細

記事日付 20091122
タイトル インフルエンザパンデミック(H1N1)2009-カナダ:マニトバMB)、ワクチンへの反応
国名 カナダ    
感染症名 インフルエンザパンデミック
概要 高頻度のアレルギー反応により、パンデミックワクチン回収
A/H1N1 pandemic flu vaccine withdrawn in Canada due to high number of allergic reactions
和文 http://news.xinhuanet.com/english/2009-11/20/content_12512546.htm
異常な数のアレルギー反応が報告されていることを理由に、20日以降、カナダでおよそ17万回分のパンデミック H1N1 2009 インフルエンザワクチンが回収されている。西部マニトバManitoba州の保健当局者らは19日、英国の製薬メーカーであるGlaxoSmithKline (GSK)社のケベックQuebecの工場で製造された品番(batch)のワクチンの使用により、通常よりも多い数のアレルギー反応が起きていると報告した。予想される、製造番号あたり発生するアレルギー反応の数は1ないし2例であるが、マニトバ州では6例の重症のアレルギー反応が発生している。GSKは20日、この回収は慎重を期すために行われているのであり、(製造番号の)製品に問題があるかについての調査を行うと発表した。同ワクチンを使用する他の州では、副反応の増加は見られていない。これまでにワクチンを接種された660万人のうち、重症の副反応が見られた人の数は36人であると、政府公衆衛生当局の責任者が報告した。1人はワクチンによる重症副反応で死亡したと見られているが、インフルエンザ接種自体と死亡との関連性は結論づけられていない。
[Mod.CP注-この報告は、一応の記録[for the record]のために投稿した。同じワクチンを使用しているカナダのほかの州からは反応がなく、また世界中から報告されている副反応の頻度は低いものである点から、GSKのワクチン全般の問題である可能性は低いと考えられる。より可能性が高いのは、これらのアレルギー反応は、単一の製造番号batchのワクチンの問題、もしくはワクチン接種(注射)のレベルの問題であると考えられる。通常インフルエンザワクチンによって見られる反応としては、ワクチン接種後におきる、短時間の腕の痛みや軽症のインフルエンザ様症状などである。パンデミック H1N1 2009 ウイルスワクチンを含め、インフルエンザワクチンは鶏卵上で培養される事が多く、非常にまれであるが、卵の蛋白に対するアナフィラキシー反応である可能性もある]

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