記事日付 | 20091223 |
タイトル | インフルエンザパンデミック(H1N1)2009(133)-全世界:WHO |
国名 | 全世界   |
感染症名 | インフルエンザパンデミック |
概要 | |
和文 | http://www.who.int/csr/disease/swineflu/notes/briefing_20091222/en/index.html ○季節性インフルエンザとの死亡の違い--短信 20 Comparing deaths from pandemic and seasonal influenzaPandemic (H1N1) 2009 -- briefing note 20 H1N1インフルエンザパンデミックの程度を評価するために、季節性インフルエンザで想定される死者数と、確定死者数との比較が行われることが、国内または世界全体でよくあるが、いくつかの理由で、このような比較は不確実reliableであり、誤解を招くことになりやすい。季節性インフルエンザの死者数は、概数estimatesである。このような場合、ある人口集団内で広くインフルエンザウイルスが感染循環する期間中に発生する、いわゆる超過死亡の計算のための統計モデルが用いられている。 ○全死亡を用いた評価 このモデルでは、死亡診断書や診療録を下に全ての死亡原因による死亡のデータを用い、季節性インフルエンザ期間中の死亡数と、それ以外の期間中のベースラインデータの死者数とを比較している。インフルエンザウィルス感染により、シーズン中の超過死亡が発生すると仮定されている。季節性インフルエンザのシーズン中、約90%の死亡は1つ以上の基礎慢性疾患を持つ事が多い、弱い高齢者に発生する。インフルエンザによって体調が悪化し死につながる可能性があるものの、全ての患者にインフルエンザ検査が行われる訳ではなく、基礎疾患による死亡とされることが多い。超過死亡の評価法は、19世紀にインフルエンザ関連死亡を把握するための方法として導入された。これらの評価結果は、インフルエンザはあまり死亡することのない軽症疾患である、との仮定に反論する手助けとなってきた。 ○検査で確定診断された死亡 これと対照的に、パンデミックインフルエンザによる死者数は、検査で確定された死亡であり、概数estimatesではない。間違いなく確定診断例より多くの患者数が発生しているパンデミックの時期には、真の死亡数を反映することはない。パンデミックインフルエンザの症状はありふれた病気の症状と似ているため、医師はしばしばH1N1を疑わず、検査も行わない。途上国では特にそうであり、肺炎などの呼吸器疾患で死亡することも多い。また、検査には費用もかかる。検査によって、基礎疾患の有る患者でH1N1感染が確定されれたしても、医師は基礎疾患による死亡と記録し、パンデミックウイルスによるものとは書かない。これらの症例も、公式の統計から落ちてしまう。最近の研究で示されたように、H1N1感染の検査の一部は、全面的に信頼することはできず、偽陰性の結果がしばしば問題となっている。正確な検査結果は、検体の採取方法と時期にかかっている。設備の整った病院であっても、医師は(インフルエンザ)特有の特徴的な患者を診て報告しており、それでもそのうち一部だけが陽性となるに過ぎない。さらに、ほとんどの途上国では、記録システムは貧弱だったり存在しなかったりして、死亡のほとんどが調査されず、死因として報告されることもない。 ○Younger age groups 若年者 パンデミックと季節性インフルエンザの比較は、別の理由からも、インフルエンザの影響を知るための正確な方法とは言えない。季節性インフルエンザと比較して、H1N1ウイルスはいずれの範疇(感染者数、入院数、集中治療を要した患者数、死者数)においても、より若年者に影響が大きい。 |
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