感染症速報詳細

記事日付 20100107
タイトル アルクルマウイルス(Alkhurma virus) -サウジアラビア:マッカMK
国名 サウジアラビア    
感染症名 アルクルマウイルス(Alkhurma virus)
概要 4例のAHFV患者が確認された
和文 http://www.okaz.com.sa/new/Issues/20100106/Con20100106325138.htm
ジェッダJeddah[Makkah province]で行われた検査により、4例のAlkhurma hemorrhagic fever [AHFV] diseaseが確認された。10年ぶりの発生となった。市内の北部近郊在住の4人から5日、AHFVが検出されたとの情報筋が伝えた。4人の自宅周囲の噴霧消毒が行われた。AHFVはヒトの体内に入ると内出血を起こす。致死率は全ての患者の最大25%におよぶ。AHFVは蚊族によってヒトからヒトに感染する[このことが証明されたことはない]。当局者によると、ジェッダで初めてこの疾患が確認されたのは1994年で、4人の患者が発生した。患者らは当初、デング熱と診断されていた[The Madani 2006 reference below states that the virus was first isolated in 1995, and that there were 6 cases. - Mod.TY]...2000年、保健当局により患者20名が確認され、いずれのAHFV患者も、ジェッダの南で発生している。
[Mod.TY注-Alkhurma(アルクルマ) virus は flavivirus の1種で、キャサヌール森林病 Kysanur Forest disease virusと関係がある。2001年2月8日から2003年2月9日の間に、合計37例の急性ウイルス性出血熱患者が、サウジアラビアのマッカMakkahで確認され、このうち20例が検査により確定診断された。急性発熱性のインフルエンザ様疾患で、肝炎(100%)を伴うほか、出血傾向(55%)、脳炎(20%)などが主な臨床症状となる。致死率は25%である。The original report によると、このウイルスは、ヒツジやヤギから、蚊族の刺咬や動物との直接の接触を介してヒトに感染伝播すると見られることが示唆されている。この報告でも、、ウイルスが蚊族伝播であることが示唆されているが、2007年の報告では、soft ticksが関係すると記載されている]
参考文献
1 Alkhumra [sic] virus infection, a new viral hemorrhagic fever in Saudi Arabia. J Infect. 2005 Aug; 51(2): 91-7; abstract  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16038757
2. Alkhurma hemorrhagic fever virus is an emerging tick-borne flavivirus. J Infect. 2006 Jun; 52(6): 463-4.
3. Alkhurma hemorrhagic fever virus in _Ornithodoros savignyi_ ticks. Emerg Infect Dis. 2007 Jan; 13(1): 153-5;  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2725816/

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