感染症速報詳細

記事日付 20100123
タイトル ニパウイルス-バングラデシュ(ファリードプルFR)、死亡
国名 バングラデシュ    
感染症名 ニパウイルス
概要 3人が死亡 Nipah virus claims 3 lives in Faridpur
和文 http://www.thedailystar.net/newDesign/news-details.php?nid=122688
1週間のうちに、Bhanga upazila [sub district] of [Faridpur] district [Dhaka division] の家族のうちの3人が、ニパウイルスNipah virusによる脳炎に罹患し、死亡した。19日に、the Institute of Epidemiology, Disease Control and Research and National Influenza Centreによって、bat secretions コウモリの排泄物[おそらくcontaminated date juice]に曝露後ニパウイルスに感染していたことが確認された。死亡したのは、Algi village under Bhanga upazilaの30才の女性と、11才の娘および10才の甥である。家族の話によると、この女性の配偶者は漁師で、発熱と頭痛を訴えた後、13日に死亡した。同日、娘も同じ症状で入院となり、その後大学病院に搬送されたが、16日に搬送先で死亡した。女性の甥も17日に死亡している。3人はともに、発病前にraw date juice を飲んでいた。3人からの採血検体の検査結果から、[Nipah virus-associated ニパウイルス関連] 脳炎と診断された...2004年にFaridpur で発生した大規模流行により、Laxmipur village in Sadar upazilaでは17人以上が死亡している。
[Mod.CP注-Nipah virusは、1998年に Malaysia ではじめて発見されたときに致死率は40%であった。その後2004年2月にバングラデシュに再登場し、バングラデシュ国内の6地区に波及し、17人の死者が発生している。後のthe Faridpur districtでの感染流行時は、患者30人中の死者は18人で、致死率は60%であった。Nipah virusは、新興の人獣共通感染ウイルスの1つで、ヒトに感染した場合は、脳炎と呼吸器疾患を特徴とする重症疾患となる。発端となったマレーシアとシンガポールでの感染流行時の患者は、ほとんどが感染したブタやその組織との接触があった。感染経路としては、呼吸器飛沫、咽頭および鼻腔分泌物、もしくは組織との接触であったと考えられている。バングラデシュやインドでの流行では、 感染したフルーツバットの尿や唾液で汚染された、(raw date palm juiceのような)フルーツまたはフルーツ製品の摂取が最も疑われている。バングラデシュやインドでの流行では、濃厚接触によるヒト-ヒト感染が起きている。インドのシリグリSiliguriでは、患者の75%が病院職員や見舞客という、医療施設内の感染伝播も報告されている。2001年から2008年の期間中に、バングラディシュで報告された患者の、およそ半数はヒト-ヒト感染によるものであった]
より詳しい情報 http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs262/en/index.html
地図 the Faridpur district in Bangladesh http://en.wikipedia.org/wiki/Faridpur_District
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