感染症速報詳細

記事日付 20100108
タイトル オーストラリアのコウモリのリッサウイルス Australian bat lyssavirus -オーストラリア:クイーンズランド
国名 オーストラリア    
感染症名 リッサウイルス
概要 オーストラリアのコウモリのリッサウイルス
和文 [1] 記事内容の間違いの訂正
投稿者:豪・Biosecurity Queensland (a service of Department of Employment, Economic Development and Innovation)、Robyn Poole、2010年1月7日。
The Australian newspaper の報告には、以下の情報が含まれている : "2009年、flying foxes or bats に咬まれたり引っ掻かれたりした報告は7件あり、そのほとんどがlyssavirusの予防治療を受け、完了している。捕獲され検査された28匹のうち、5匹がlyssavirusに感染していた。Queensland 州内のコウモリやflying foxesのうち、最大で1/6がウイルスに感染していると考えられている"
しかし、正しい情報は以下の通りである:
- Queensland 州内で、 flying foxesを含めた全てのbatsのうち、感染していると考えられるのは1%以下である
- sick, injured or orphaned bats のうち、最大で5%が感染していると考えられている
- Australian Bat Lyssavirusに感染したコウモリのうち、aggression/approaching peopleなどの兆候が見られるのは20%以下である
[2] ウイルスは11種類である
投稿者:Maya Kimchi、2010年1月7日。
現在11種類のrabies-related virusesが知られているが、このうちはっきり分類されているのは7種類のみである(コウモリに感染するのは、11種類のうち10種類)。異なるウイルス間で a [genetic] correlation and a [antigenic] cross-reaction が認められるが、100%ではない。bat rabies virus strains と the rabies viruses of terrestrial mammalsの間のcorrelation 関連性(相同性)は、0% (Lagos bat virus) からそれ以上と様々で、一方、 Australian Bat lyssavirus and classical rabies virusの間の、the genetic correlation (and antigenic cross-reaction) は、100%ではないが78%を超えている。このため、現実に、狂犬病の曝露前予防接種を受けてから、狂犬病で死亡したコウモリを取り扱っていることも、コウモリが関係する場合の曝露後接種の有効性が、完全であると主張するのも、行き過ぎだと考えている。現在は、唯一で最良の治療法ではあるが、決して言われているように"totally effective"などと言うことはない。

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