感染症速報詳細

記事日付 20100226
タイトル 髄膜炎、髄膜炎菌性-アフリカ:WHO 髄膜炎ベルト
国名 アフリカ    
感染症名 髄膜炎
概要 〔1〕髄膜炎菌性髄膜炎流行シーズンの早期到来〔2〕ガーナにおける流行〔3〕ブルキナファソにおける流行
和文 [1] Meningitis belt
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/IRIN/c712b3308558e42473603e4bf274f193.htm
例年に比べ早い時期から髄膜炎の感染流行が始まり、セネガルからエチオピアに至る、sub-Saharan Africa's "meningitis belt(髄膜炎ベルト)"全体に広がりつつあることが、この地域の各国保健当局により判った。髄膜炎は乾期に発生し、4月中旬に最も多くの患者が報告される。2月7日の時点で、ハイリスク各国政府の保健当局は、2298人の患者を報告し、致死率は13%に上っている。最多の患者数を報告しているのはブルキナファソであるが、致死率が最も高かったのはトーゴで、感染者108人中25人が死亡した(致死率23%)。WHOは、この状況を"alarming."と表現している。WHOの疫学専門家は、なぜ予想より早く髄膜炎の拡大が起こっているのか、正確な理由をつかめていない。8-10年ごとに大規模な髄膜炎流行が発生する傾向にあったが、現在は4年ごとになっている。2009年の髄膜炎シーズンには、アフリカの14カ国から、78416人の感染が疑われる患者の報告があり、このうち4053人が死亡し、1996年の流行以来の多くの患者が発生した。気候や環境因子の影響について、調査が行われている。ウガンダ、ケニヤ、コンゴ民主共和国では、通常より南の地域にも感染が広がっていると報告されている。
ブルキナファソ:2月17日、保健省は1251人の髄膜炎患者と致死率15.4%を報告した。2009年のこの時期より、症例数では25%の減少であるが、致死率は同程度であった。WHOが、人口10万人あたり10人以上の感染と規定する流行レベルにあるのは、東のPama、北の Titao、中西部の Sapouy t、南東部のBatieである。PamaとTitaoではワクチン接種が始まっている。流行地域の2才から29才までの全ての人々に対して、ワクチンを受けるよう勧告している...2月19日、チャド政府は507人の髄膜炎菌感染により56人が死亡し、致死率は11%であったと報告している。
[Mod.ML注-ProMED-mailでは、2009年のチャドにおける_Neisseria meningitidis_ serogroups A and W135 による髄膜炎感染流行を報告している(Meningitis, meningococcal - Chad (02) 20090424.1544)。20100223.0600では、原因ウイルスの株については詳細な記録がない。今回も、ブルキナファソもしくはチャドの起因菌やワクチンの種類(血清型)についての記載がない]
地図 the African bacterial meningitis belt http://wwwnc.cdc.gov/travel/images/380.ashx

[2] Ghana (Upper West)
http://www.ghananewsagency.org/s_health/r_12822/
保健当局の地域責任者が23日、2010年1月以降のthe Upper West Region において、新種の脊髄膜炎により17人が死亡したことを明らかにした。同氏によると、報告のあった96例中15例で、ガーナではこれまでに報告されたことがない、[_Neisseria] meningitidis_ [serogroup] W135が確認された。Jirapa District では、患者53例と8人の死亡が報告されている...W135は、隣国のブルキナファソでは一般的であるが、国内の髄膜炎菌Aとは異なっている。国内では初めての発生となった。当初8例と報告されていたが、現在13例に増えた..ワクチン接種など...患者が報告されていないのは、Sissala West; Sissala East; Wa West and Lambussie/Karni Districtsである。集会を避け、寝室の喚起に注意し、水分を十分にとるよう、注意を呼びかけている。
[Mod.ML注-ガーナの髄膜炎が、W135によると報告しているが、ガーナには、W135に特異的なワクチンは存在しない。A型ワクチンを接種しても予防策にはならない]
地図 the regions and districts of Ghana http://en.wikipedia.org/wiki/Ghana#Regions_and_districts

[3] Burkina Faso
http://fr.allafrica.com/stories/201002190145.html
2010年に入って以降、すでに100人以上が髄膜炎で死亡した。保健省は新たな対策を打ち出した..4つの地区で流行が発生しており、1252人の感染が疑われる患者のうち、193人が1月1日から2月14日までに死亡した。ワクチン接種を受けていた人の中からも死者が出ている。Titao with an attack rate(感染発生率) of 20.2 per 1000 inhabitants, Pama (13.3 per 1000), Batie (11.5 per 1000), and Sapouy (11 per 1000)であった。The health districts of Kongoussi, Nanoro, and Leo で、注意閾値を超えている。原因菌は、meningococcus serogroup A.であった...長文、原文参照願います
[Mod.ML注-....]

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