感染症速報詳細

記事日付 20100301
タイトル 狂犬病-インド(JHARKHAND JD) 疑い、イヌ、ヒト 情報提供依頼RFI
国名 インド    
感染症名 狂犬病
概要 狂犬病の発症予防にイヌの心臓を食べた
Man eats dog's heart to "prevent rabies" after bite
和文 http://ibnlive.in.com/news/man-eats-dogs-heart-to-prevent-rabies-after-bite/110838-3.html?from=tn
 Jharkhandのある労働者は、野犬に咬まれた後、彼自身が狂犬病にならないように、そのイヌを殺傷し、心臓を切り出して食べた。2月27日にDakra village on the outskirts of Ranchi在住の30才のこの男性を襲ったイヌは、石にたたきつけられて死亡した。イヌが死ぬと、この男性ははさみで心臓をえぐり出し、生のままこれを食べたという。殺されるまでに、イヌは何度も男性に噛みついた。この通り、どこにも狂犬病の症状はないと、男性は述べたという。イヌの心臓を食べて治療したから、(医学的)治療は必要ないと言う。このイヌは、7日間に7人の住民を攻撃し、住民らは恐ろしがっていた。
[Mod.CP注-イヌは、これまでもそして今も、インドにおける狂犬病の主要宿主である。ほかに、サル、ジャッカル、ウマ、ウシ、齧歯類などの動物も、刺激によって偶発的に攻撃する場合もあり、狂犬病の危険があることから、曝露後予防を受ける必要がある。インド国内では、毎年およそ1500万人が動物、主にイヌによる咬傷を受け、曝露後接種を必要とする。1985年以降、インドで報告されている狂犬病による年間の死者の数は25000人から30000人におよぶ(1985年の隔離病院からの統計に基づく、少なめの推計値)。[少なくとも2008年までは]インドにおいて狂犬病の届出義務がなく、組織化されたヒトや動物のサーベイランスシステムも存在しなかったため、実際の死者の数はこれよりずっと多い。インドの動物による咬傷の中で最も多い(91.5%)はイヌによるもので、約60%が野犬によるもので、40%はペットによるものであった。人口10万人あたりの咬傷は17.4件である。2秒に1人が咬まれ、30分に1人が狂犬病で死亡している計算になる["Rabies in India" http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2244675/ ]。おそらく同じイヌに襲われたと見られる、Dakra village のほかの7人の住民は、狂犬病ワクチンを接種されていると考えられる。狂犬病犬の生の心臓をたべれば、ウイルス感染を予防できるとの迷信は、変わっている(bizarre)。しかし、インドの農村部で広く信じられていることなのか、それともこの患者だけの妄信にすぎないのか、については調べる必要がある]
地図 Jharkhand はインド東部にあり、2000年にビハール Bihar 州南部から分離された。Bihar , Uttar Pradesh and Chhattisgarh, Orissa, West Bengalと接し、工業都市 ラーンチーRanchi を州とするhttp://www.mapsofindia.com/maps/jharkhand/jharkhand.htm
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