和文 |
2月9日および3月10日、日本国内で、2人のタンザニアからの輸入デング熱患者が確認された。1人目は、1月20-27日の期間中にタンザニアに滞在した55才の男性で、1月29日に日本に帰国した後、同31日に高熱(39℃)、発疹、関節痛、血小板減少症を発症した。 Dengue virus type 3 (DENV-3) genomeが確認された。2008年にコートジボワールから帰国したデング熱患者( 20080818.2573)から分離されたDENV-3と、99%の相同性を有していた。2例目は、2月3日から25日まで、ダルエスサラーム Dar Es Salaamに滞在していた23才の女性で、2月28日にロンドンLondon経由で日本に帰国し、3月4日、高熱と血小板減少症(4万)、白血球減少症(1800)を呈していた。血清のreal-time PCR検査で、DENV-3 genome が確認された。Anti-dengue IgG and IgM 抗体が陽性で、 DENV の分離が行われている。RT-PCR法により、いずれも患者でもチクングニヤウイルスは確認されていない。タンザニアの旅行者から DENV-3が確認されたのは、今回が初めてのケースと考えられる。感染流行の報告はないが、同国内でDENV-3の感染循環が起きていると思われる。 |