中東に渡航する方へ <中東呼吸器症候群に関する注意>

 中東呼吸器症候群(MERS;マーズ)はMERS(マーズ)コロナウイルスによって起こる感染症で、2012年に初めて報告されました。これまでに中東を中心に患者が報告されています。発生地域に渡航する方は以下のことに注意してください。

渡航前にすること

糖尿病、肺疾患、免疫不全などの持病(基礎疾患)がある方は、一般的に感染症にかかりやすいとされており、渡航前に医療機関を受診し、相談してください。

渡航中にすること

一般的な衛生対策を励行しましょう。

・石けんと水で手をしっかり洗いましょう。汚れているように見えない時には手指消毒薬も使用することができます。
・加熱していない肉や不衛生な状況で用意された食品の摂取を避けるほか、果実や野菜は摂取する前に適切に洗うなどの食品衛生対策を行いましょう。
・個人衛生対策は継続しましょう。
・農場の動物、家きん、野生動物に不用意に接触しないようにしましょう。
★とくにラクダとの接触や未殺菌のラクダ乳の摂取はできるだけ避けましょう。

咳、発熱などの症状現れた場合には、以下の点に注意してください。

・他人の感染を予防するために、他人との接触は最低限にしましょう。
・咳やくしゃみをする時はティッシュペーパーで口と鼻を覆い、使用したティッシュペーパーはごみ箱に捨て、手を洗うこと。ティッシュペーパーがなければ、咳やくしゃみは衣服の袖で覆い、手を使用しないようにしましょう。マスクがあれば使用しましょう。
・日常生活に支障が出る程度の症状があれば、医療機関を受診してください。

渡航後にすること

発生地域から到着された方で、入国時に発熱、咳などの症状がある場合には、検疫所にご相談ください。また、帰国してから2週間以内に、発熱、咳などの症状が現れた場合には、最寄りの医療機関に事前に連絡を入れたうえで受診してください。受診時に必ず渡航先を伝えてください。

※詳細な助言は、こちらをご覧ください。

最新ニュース
中東呼吸器症候群コロナウイルスMERS-CoV(リスクアセスメント)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2014/05021419.html

※患者数などの情報は、こちらをご覧ください。

新着情報
中東呼吸器症候群(MERS)の発生状況について(更新46)
https://www.forth.go.jp/topics/2014/11251305.html

参考

国立感染症研究所
MERS(マーズ)コロナウイルス(MERS-CoV)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/2186-idsc/2686-mers.html

厚生労働省
中東呼吸器症候群(MERS)について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mers.html

2014年6月12日掲載 2014年11月25日更新