この情報は2010年6月16日 日本時間11:10現在のものです。
(2010年6月10日アメリカ疾病管理予防センター(CDC)発表によるものを、一部国内用に改変しています。元情報についてはこちら
中国の上海で、2010年5月1日から10月31日にかけて万国博覧会が開催されます。この博覧会には192の国と、50の国際機関が参加しています。主催者側は7000万人が万国博覧会に訪れると推定しています。2010年の上海万国博覧会に訪れる人の安全や旅行中の健康の助けとなるように、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は皆さんが自分の健康を守るために、以下のような注意をしていただくように推奨致します。
旅行前に まず、医師に相談してください。
旅行する前に、旅行用ワクチンの何が必要なのか、またどのような薬が必要なのかについて、医師に助言を求める必要があります。必要とされるワクチンがすべて確実に受けられるように、少なくとも旅行に出発する4から6週間前には相談してください。かかりつけ医に、自分がどこに行く予定があるのか、旅行中にどのような活動をする可能性があるのかなど、自分の旅行日程をすべて医師に伝えてください。
CDCは特定の医師を推薦しているわけではありませんが、ご自分のお近くのトラベルクリニックを探す助けとなるよう、ウェブに情報を掲載しています。
必要なワクチン接種を受けたり、必要な薬をもらってください。
CDCは中国に旅行する人すべてに、次のようなワクチンや薬を勧めています。
・定期接種で行っているワクチン。たとえば麻しん、流行性耳下腺炎、風疹ワクチン(MMR*1)、ジフテリア、百日咳、破傷風ワクチン(DPT*2)、ポリオワクチン*3、季節性および新型インフルエンザ(H1N1)ワクチン、水痘ワクチン。
・A型肝炎ワクチン
・B型肝炎ワクチン
・特に主要都市以外を旅行したり、自分の友人や親戚を訪れる場合にはチフスワクチン*4
・もし屋外で活動することが多いようなら、また、動物と接触する機会が多いようならば、狂犬病ワクチン
・中国に30日以上滞在する予定があったり、農村地帯での滞在時間が長いようであれば、日本脳炎ワクチン
・マラリアが流行する地域を旅行するようならばマラリアの予防薬*5
*1:日本では現在MMRワクチンは市販されておらず、麻しん風疹ワクチン(MR)になります。
*2:成人用のDPTワクチンは日本では市販されていません。渡航者を対象とした、トラベルクリニックで扱っている場合があります。
*3~*5:通常の診療所では一般的には扱っていません。いずれもトラベルクリニックで扱っている場合があります。
健康管理備品をパッケージにしておいてください。
旅行で必要となる可能性がある健康用品や安全用品を1パックにまとめておいてください。CDCが推奨しているリストが、旅行者のための健康情報ウェブサイト(英文・日本語訳)に記載されています。
緊急事態に備えてください。
・自分のパスポート、旅行関連書類、自分の旅行計画の詳細および連絡先についてコピーを作って、自分の家族や友人に渡しておいてください。
・必要時に医療を受けるためにどこに行けばよいかなど、自分が旅行中に病気になった場合にするべきことについての事前 準備を計画してください。
・旅行前に医療ケアがどこで受けられるかについて、情報を把握しておいてください。
・海外で医療が必要になった場合に、自分の医療保険が費用をカバーしてくれるかどうか、チェックしておいてください。(参考:在外公館医務官情報(中国、上海周辺))
・旅行中に健康保険が利用できないようであれば、旅行を対象とした他の医療保険に加入することを検討してください。この場合、旅行健康保険および救援保険(注:病気になった場合の帰国費用や家族の渡航費用をカバーするもの)を含むものが望ましいです。
・医療保険に入っている場合にも、旅行中に医療を受けた場合には自分でお金を払えるような準備をしておいてください。
連絡先の情報として重要なものについて情報を集めてください。
出発する前に、自分に必要となりうる連絡先の情報(電話番号および住所)を書き留めておいてください。
・自分の旅行先の大使館や領事館の情報については、外務省の情報(末尾にリンク)等をご参考にしてください。
旅行の間に健康を心がけて下さい
・食事をする前に、咳やくしゃみがでた場合、トイレに行った後には石鹸と水で手を洗ってください。手を洗うことができない場合には、アルコールを主成分としたジェルを使ってください(アルコール濃度60%以上)。 ・病気であることがわかっている人々には近づかないようにしてください。 ・咳やくしゃみがでる場合には、自分の口と鼻を覆ってください。使ったティッシュペーパーはごみ箱に捨ててください。 ・目や鼻や口に触れないようにしてください。 ・食べ物や水の安全性に注意をはらってください。 |
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・屋外に出る際には皮膚の露出部に虫よけ剤を使ってください。 | ||||||||
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・脱水にならないように十分に水を取り、規則正しく食事をしてください。 ・日焼けしないようにSPF25以上の日焼け止めを使い、日光によるダメージを防ぐために紫外線防護効果のあるサングラスをつけてください。 ・動物にさわったり、動物を愛撫したりしないでください。これは特に鳥や犬の場合に重要です。旅行中に動物にかまれたり、引っかかれたりした場合には直ちに医療処置を受けてください。 ・塩素消毒されたところだけで泳いでください。 ・アルコール摂取はほどほどにし、見知らぬ人から飲み物勧められても断るか、手をつけないようにしてください。 ・いかなる性行為の場合にも、HIVや他の性行為感染症にかからないようにするためにコンドームを使うようにしてください。 ・不法薬剤を使わないでください。 ・針やその他皮膚に傷をつけるような道具を他の人と共用しないようにしてください。 |
けがなどを防止するため、以下の行為を必ず守ってください。
・地域の法律や習慣に従い、世界万博の安全規則に従ってください。
・飲酒運転をしないでください。
・自転車屋オートバイによる場合にはヘルメットをかぶってください。
・シートベルトをつけてください。
・水泳などレクリエーション活動に参加する場合には注意してください。
・通りを横切る際には注意してください。
・政治的な抗議行動や集会に参加しないでください。
犯罪被害者にならないように
・ひとりで旅行しないでください。
・人目につきやすい宝石類や多額の現金をもち運ばないでください。
・かばんやカメラ、その他の貴重品は自分の近くに置くようにしてください。
・荷物かばん一つ一つに入れるように、また常に自分で持てるようにパスポートのコピーを作っておいてください。
・旅行仲間からはぐれてしまったときにどこで落ち合うか、計画を立てておいてください。
緊急時のサービスを受けられるように
中国にいる間に病気になったり、緊急時のサービスが必要になったりした場合には、直ちに医療ケアを求めるようにしてください。
帰国してから
・家に帰ってから少なくとも10日間は、体調に変化がないか注意してください。
・病気になった場合、特に熱がある場合には、医師の診察を受けてください。医師には中国に旅行したことを必ず告げてください。
・旅行中に動物にかまれたり、引っかかれたりした場合には医師の診察を受けてください。
・マラリアの危険性がある地域にいた場合には、マラリアの徴候が現れないか注意しておいてください。この疾患は旅行1年後までは症状が出る可能性があります。
・淡水の中に入ったことがある場合には、住血吸虫の検査を受けてください。必要に応じて治療を受けてください。
参考情報
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: | FORTH国別感染情報:中国 |
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: |
上海万博ナビ 上海万博開催にともなう注意喚起 上海万博関連情報(万博当局からの注意事項) |
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: | 中国(上海周辺) |
![]() |
: | 上海万博開催にともなう注意喚起 |
![]() |
: | 中国2010年上海万博見学上の注意事項 |