ウガンダにおけるエボラウイルス病症例の確認

WHO News release 2019年6月11日

保健省と世界保健機関(WHO)はウガンダでエボラウイルス病の症例を確認しました。これまでに多数の警告例がありましたが、これは隣国のコンゴ民主共和国で進行中のエボラアウトブレイクの最中にウガンダで最初に確定された症例になります。

確定された症例は、コンゴ民主共和国の5歳の子供で、2019年6月9日に家族と一緒に旅行しました。子供と彼の家族は、ブウェラ国境通関(Bwera Border post)を通じて国に入り、病気の原因としてエボラの可能性を特定した保健医療従事者がいるカガンド(Kagando)病院で医療を求めました。子供は医療管理のためにブウェラ・エボラ(Bwera Ebola)治療室に移送されました。確定診断は、ウガンダウイルス研究所(UVRI)で本日行われました。子供はブウェラ・エボラ治療室で医療下にあり、支持療法を受けています。そして接触者は監視下に置かれています。

保健省とWHOは、他の危険にさらされている可能性のある人々を特定するために迅速対応チームをケセセ(Kasese)に派遣し、彼らも監視下に置かれ、病気になった場合には医療を提供されるようにすることを確認しました。ウガンダは以前にエボラアウトブレイクを管理した経験があります。ウガンダでは、コンゴ民主共和国での現在の流行中に起こりうる輸入症例に備えて、165の保健医療施設(子供が医療を受けている施設を含む)で4700人近くの医療従事者に予防接種を行いました。疾病モニタリングは強化されています。そして医療従事者は、この病気の症状を認知することについて訓練を受けました。エボラ治療ユニットは準備ができています。

この症例に対応して、同省は地域教育、心理社会的支援を強化しており、患者と接触した人々や以前に予防接種を受けたことのない危険にさらされている医療従事者に対して予防接種を実施します。

エボラウイルス病は、病気にかかっている人の体液(嘔吐物、糞便、血液などの体液)との接触を介して広がる重篤な病気です。最初の症状は他の病気と似ているため、特にエボラの感染伝播がある地域では、注意深く診断を下すために医療従事者や地域社会における従事者を必要とします。症状は突然出現する可能性があり、以下のものを含みます。
・熱
・疲労
・筋肉痛
・頭痛
・喉の痛み

この病気にかかっている人と接触したことのある人にはワクチンが提供され、また病気にならないことを確認するために、21日間健康状態を監視するよう求められます。

コンゴ民主共和国やウガンダの医療従事者および現場の従事者に使用されている治験用ワクチンは、これまでのところ人々を病気の発症から防護する上で効果的であり、病気を発症する人々の生存の可能性を高めています。同省は、接触者として特定された人々にこの防護措置を講ずるよう強く要請します。

治験薬および高度な支持療法は、症状があると早期に治療を求める患者にとって生存の可能性を高めます。

保健省は、国内での病気の蔓延を封じ込めるために以下の措置を講じました。

・発生地の地区行政および地方議会は、エボラの徴候や症状がある地域社会のすべての人が直ちに医療従事者に報告され、助言や検査を受けるように指示されました。
・保健省は、発症した場合に対処するために発生地区および紹介病院にユニットを設置しています。
・社会動員活動が強化されており、教材を配布しています。

この国の他のどの地域でも確定された症例はありません。

同省は、WHOによって調整された国際的なパートナーと協力しています。

保健省は、一般の人々と医療従事者に対して、緊密に協力し、注意深く、互いに助け合って症状のある人誰もが迅速にケアを受けられるように援助することを呼びかけています。同省は、一般の人々に対して進捗と新たな進展について引き続き情報更新していきます。

出典

WHO. News release 11 June 2019
Confirmation of case of ebola virus disease in Uganda
https://afro.who.int/news/confirmation-case-ebola-virus-disease-uganda