2013年のニュース

世界におけるインフルエンザ流行状況 (更新18)

2013年9月16日 WHO ( 原文〔英語〕へのリンク )

要約

北半球の温帯地域におけるインフルエンザの活動性は依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、今年、インフルエンザA(H3N2)vに感染した者が6月に報告されてから、これまでに18人の感染者が報告されました。詳細は米国疾病予防管理センター(CDC)のウェブサイトを参照してください。
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

アジアの熱帯地域のほとんどでは、インフルエンザの活動性は低下しました。

中米のカリブ海諸国と南米の熱帯地域では、インフルエンザのシーズンは終息に向かっているようです。今年5月以降、RSウイルス、インフルエンザA(H1N1)pdm09、インフルエンザA(H3N2)が主な呼吸器疾患を起こすウイルスとして報告されました。

南米の温帯地域と南アフリカでは、インフルエンザの活動性は6月下旬にピークに達しました。これらの地域では、今シーズンにおけるインフルエンザの活動性は、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が関係しましたが、7月以降はインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型の増加がみられました。

オーストラリアとニュージーランドでは、インフルエンザウイルスの検出数とインフルエンザ様疾患(ILI)の割合は例年の同時期に比べて低いですが、8月上旬以降、増加傾向がみられました。両国とも、インフルエンザA(H1N1)pdm09よりも、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型が多く検出されました。

9月16日時点で、インフルエンザA(H7N9)に感染した患者は135人と報告されました。詳細は世界保健機関(WHO)のウェブサイトを参照してください。
 http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

北半球の温帯地域

北米

 全体として、北米におけるインフルエンザの活動性は、ほとんどの地域で、依然として低い水準でした。カナダと米国におけるインフルエンザの活動性は、依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、6月に初めてインフルエンザA(H3N2)vに感染した患者が報告されてから、これまでに18人の感染者が報告されました。詳細はCDCのホームページを参照してください。
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

ヨーロッパ

 ヨーロッパにおけるインフルエンザの活動性は、依然としてシーズンオフの水準でした。ILIと急性呼吸器感染症(ARI)の受診率は、すべての地域で低い水準でした。定点機関で採取された検体で、インフルエンザが陽性となった検体はありませんでした。

アフリカ北部と西アジア

 アフリカ北部と西アジアにおけるインフルエンザの活動性は低い水準でした。

北アジア

 アジアの温帯地域におけるインフルエンザの活動性は、5月下旬以降、シーズンオフの水準です。

 8月11日現在、インフルエンザA(H7N9)の患者が135人報告されており、そのうち44人が死亡しました。前回の更新以降、新たな患者は報告されませんでした。詳細な情報と更新情報は、WHOのウェブサイトを参照してください。

 http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域(中米、カリブ海諸国)

 カリブ海諸国と中米におけるインフルエンザの活動性は、全体的に低い水準でした。コスタリカ、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ニカラグア、パナマは明らかにインフルエンザシーズン中ですが、これらの国では、過去数週間でインフルエンザの伝播は終息に向かいました。キューバでは、依然として、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザA(H3N2)がともに伝播しましたが、低い水準でした。

 南米の熱帯地域では、インフルエンザの活動性は全体的に減少し、この地域のインフルエンザシーズンの終息を示しました。コロンビアでは、外来受診率、入院率、ARIに関連した集中治療室(ICU)への入院割合は、前週から著しい変化はなく、全体として減少傾向を示しました。ベネズエラにおけるARIと肺炎の水準は、6月上旬にピークに達した後、この時期に想定される活動性の水準に戻りました。呼吸器疾患を起こすウイルスが陽性となった検体は、最近数週間で0%に減少しました。エクアドルにおけるSARI(重症急性呼吸器感染症)の入院患者数も減少がみられました。ペルーでは、7月中旬にインフルエンザA(H1N1)pdm09の伝播が急激に増加しましたが、最近数週間で伝播の水準は減少しました。ボリビアでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザB型がともに伝播し続けましたが、過去数週間にわたってインフルエンザの伝播は減少しました。ブラジルは、この地域の他の国と同様で、ILIやSARIの患者からのインフルエンザウイルスの検出は減少しました。

中部アフリカの熱帯地域

 コートジボワール、ガーナ、ケニアでは、インフルエンザウイルスが伝播していると報告されました。コートジボワールでは主にインフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザB型の伝播が報告されたのに対して、ガーナではインフルエンザA(H3N2)がより多く検出されました。ケニアでは、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型がともに伝播したと報告されました。カメルーンにおけるインフルエンザの活動性は低い水準と報告されました。マダガスカルにおけるインフルエンザの活動性は、5月末にピークに達した後、減少し続けており、最近ではインフルエンザB型のみが検出されています。

アジアの熱帯地域

 南アジアのすべての国で、インフルエンザの伝播は依然として低い水準でした。この地域からは、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザA(H3N2)ウイルスがともに報告されました。過去数週間にわたって、中国南部、香港特別行政区では、伝播しているインフルエンザの亜型がインフルエンザA (H1N1)pdm09からインフルエンザA(H3N2)への変化がみられました。

 東南アジアでは、インフルエンザの活動性が減少しており、タイでは主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスの伝播が続きました。

南半球の温帯地域

南米の温帯地域

 南米の温帯地域では、南米の熱帯地域と同様に、インフルエンザシーズンは終息に向かいました。インフルエンザとRSウイルスの活動性は低下傾向を示し、南米の温帯地域で検出された呼吸器疾患を起こすウイルスは、依然として、主にRSウイルスでした。チリでは、国内のILIの受診率、SARIに関連した入院の割合は減少し続けました。依然として、主にRSウイルスが検出されました。アルゼンチンでは、ILIとSARIの患者数は6月下旬にピークに達した後、減少しました。この減少はまた、インフルエンザウイルスが陽性となる検体の割合にも表れました。パラグアイでは、インフルエンザの伝播は7月上旬以降減少し、最近数週間で検出されたインフルエンザウイルスは極めて少数でした。一方、ILIの活動性は、依然として高い水準でした。ウルグアイでは、インフルエンザの活動性は減少し続けました。呼吸器疾患を起こすウイルスとして検出されたウイルスは、インフルエンザA(H1N1)pdm09とRSウイルスが優勢でした。

南アフリカの温帯地域

 南アフリカでは、6月にインフルエンザA(H1N1)pdm09によるインフルエンザの活動性がピークに達した後、過去数週間はインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型の伝播が増加したことにより小さな2番目のピークがみられました。このインフルエンザ亜型の変化は、ILI患者とSARI患者でもみられています。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア

 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島におけるILIの活動性は、過去数週間にわたって増加傾向を示しており、遅いシーズンの始まりを示しているのかも知れません。

 オーストラリアでは、インフルエンザの型と亜型の構成割合は地域によって異なりました。西オーストラリア州では、依然として、インフルエンザA(H3N2)が優勢でしたが、インフルエンザA(H1N1)pdm09の割合が増加しました。ビクトリア州では、報告されたインフルエンザの半数以上がインフルエンザB型でした。南オーストラリア州、クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州では、最近数週間でインフルエンザB型の割合が増加しました。インフルエンザの陽性率は、国内定点研究所サーベイランスの19.0%からオーストラリア定点実地研究ネットワーク(ASPREN)の25.1%まで幅があります。過去数週間にわたって、インフルエンザに関連した入院患者数は季節性の増加を続けています。インフルエンザの患者の約15%がICUに直接入院しています。入院患者の年齢分布は、0から9歳までと60歳以上の年齢層でピークがみられました。

 ニュージーランドにおけるインフルエンザの活動性は、依然として閾値を下回る水準が続いていますが、増加傾向がみられました。383検体のうち206検体でインフルエンザが陽性でした。このうち68検体がインフルエンザB型、70検体がインフルエンザA(H3N2)、13検体がインフルエンザA(H1N1)pdm09、55検体がインフルエンザA(亜型不明)でした。オークランドとカウンティーズマヌカウ保健地区(Counties Manukau District Health Boards)では、地域サーベイランスと病院サーベイランスで、インフルエンザの活動性がわずかに減少しました。

出典

Influenza update  16 September  2013 – Update number 194
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/latest_update_GIP_surveillance/
en/index.html