2016年のニュース

世界のインフルエンザ流行について (更新5)

2016年3月21日 WHO(原文[英語]へのリンク

WHOから発表された2016年3月6日までのデータに基づくインスルエンザの活動状況です。

要約

 世界では、引き続き、活発なインフルエンザの活動が報告されました。ヨーロッパ北部のいくつかの国では、インフルエンザBウイルスの検出数が増加していました。北米では、インフルエンザの活動の高まりが続き、メキシコでは、急性呼吸器疾患(ARI)と肺炎が警戒レベルを上回っていました。アジア北部/温帯地域では、インフルエンザBウイルスのレベル上昇にともなうインフルエンザの活動が続いていました。

ヨーロッパ北部と南西部では、インフルエンザBウイルスの活動の高まりにともない、インフルエンザの検出数が多い状態にありました。ヨーロッパ東部では、インフルエンザと重症急性呼吸器疾患(SARI)の活動がピークにあったようです。
北米のメキシコでは、この間、急性呼吸器疾患(ARI)と肺炎が予想されるレベルを超えたことが報告されました。カナダとアメリカ合衆国では、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09によるインフルエンザの活動の高まりが引き続き報告されました。
西アジアでは、インフルエンザの活動が弱まってきました。オマーンでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBが低調ながら続いていました。
アジア北部/温帯地域では、インフルエンザBの活動を主体とするインフルエンザの活動が続いていました。
東南アジアでは、この間、インフルエンザBの検出数増加にともない、インフルエンザの活動が引き続き報告されました。
アメリカ大陸の熱帯地域、中米、カリブ海では、全体としてインフルエンザとその他の呼吸器系ウイルスの活動が低調でした。しかし、ジャマイカでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09を主体として重症急性呼吸器疾患(SARI)の活動が高い状態でした。一方、エクアドルでは、RSウイルスの活発な活動が報告されました。
南半球温帯地域では、インフルエンザ・ウイルスの活動は低い状態でした。
2016年2月22日から2016年3月6日までのデータが、FluNet(協定世界時間2016年3月18日 04:15:14まで)に基づき、96の国と地域にある国立インフルエンザセンター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められています。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に159,429本を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は47,202本で、このうち35,026検体(74.2%)がインフルエンザA型、12,176検体(25.8%)がインフルエンザB型でした。亜型が解析されたインフルエンザA型ウイルスのうち、15,851検体(87,3%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、2,300検体(12.7%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザB型ウイルスのうち、588検体(25.2%)がB-山形系統で、1,747検体(74.8%)がB-ビクトリア系統でした。

北半球の温帯地域

北米
 
今回より、北米からの報告にはサイトだけが掲載され、詳しい情報は汎米保健機構(PAHO)のサイトで掲載しています。

掲載サイト:http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_content&view=article&id=3352&Itemid=2469&to =2246&lang=en

ヨーロッパ
 
今回より、ヨーロッパからの報告にはサイトだけが掲載され、詳しい情報は汎米保健機構(PAHO)のサイトで掲載しています。 

掲載サイト:https://flunewseurope.org/

西アジア
 西アジアでは、前回に続いて、インフルエンザの活動が弱まってきました。オマーンでは、インフルエンザの活動が続いており、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBがともに伝播していました。

中央アジア
 中央アジア全体を通して、インフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスにともなうインフルエンザの活動が弱まってきたことが報告されました。(しかし、)カザフスタンでは、重症急性呼吸器感染症(SARI)の活動が上昇を続けていました。

アジア北部/アジア温帯地域
 アジア北部/温帯地域では、前回と比べて、インフルエンザの活動が2月の最終週(第9週)に弱まってきましたが、全体としてこの地域では、引き続き高いレベルでのインフルエンザの活動が報告されました。この活動の大半はインフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスですが、インフルエンザBウイルスがこれに続いていました。モンゴルでは、この間も引き続き、優勢であったインフルエンザBウイルスにともない、インフルエンザ様疾患(ILI)のレベルの高まりと、肺炎とインフルエンザ感染の死亡者レベルの増加が報告されました。韓国と中国北部では、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBウイルスとが同時に流行し、引き続きインフルエンザの活動が報告されており、インフルエンザの陽性率が上昇していました。日本では、今シーズンはインフルエンザの活動がピークに達したようでした。

熱帯地域

中米、カリブ海、南米の熱帯地域
 今回より、中米、カリブ海、南米の熱帯地域からの報告にはサイトだけが掲載され、詳しい情報は汎米保健機構(PAHO)のサイトで掲載しています。

掲載サイト:http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_content&view=article&id=3352&Itemid=2469&to =2246&lang=en

アフリカ熱帯地域
 アフリカ熱帯地域では、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09によるインフルエンザの活動が報告されました。ケニアでは、インフルエンザBの検出が優勢でした。

アジア熱帯地域
 中国南部では、前回と比べて、インフルエンザの活動が弱まってきたことが報告されました。(しかし、)中国南部では、前回と比べて、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動がやや高まったレベルで続いていました。インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBウイルスが同時に流行していました。

 香港では、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBウイルスが同時に流行し、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動とインフルエンザの陽性率が高い状態でした。

 東南アジアでは、タイとシンガポールでインフルエンザA(H1N1)pdm09およびBウイルスが同時に流行していることが報告されました。最近、タイでは、インフルエンザの検査陽性を示す重症呼吸器疾患(SARI)の患者数が多くなってきました。

南半球の温帯地域

南米温帯地域
 今回より、南米温帯地域からの報告にはサイトだけが掲載され、詳しい情報は汎米保健機構(PAHO)のサイトで掲載しています。

掲載サイト:http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_content&view=article&id=3352&Itemid=2469&to =2246&lang=en

アフリカ南部
 南アフリカでは、インフルエンザのオフシーズンが続いています。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア
 オーストラリアとニューカレドニアでは、極小規模のインフルエンザA(H1N1)pdm09の活動が報告されました。

出典

WHO. Influenza Update number 259. 21 March 2016
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/2016_03_21_surveillance_update_259.pdf?ua=1