デング熱の流行状況 -西太平洋地域(更新20)

2017年10月10日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。
註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア

2017年10月3日までに、デング熱の疑い患者2,534人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱患者の数は、2014年から2016年まで過去3年間の同じ時期の数値と比べて、少なくなっていました。

中国

2017年8月31日までに、デング熱患者1,477人が報告されました。この患者数は、2012年以降、同じ時期に報告された患者数よりも多くなっています。また、例年の傾向を辿っています。

ラオス

2017年9月29日までに、デング熱患者9,247人が報告されました。死亡者は12人になりました。第39週には、デング熱患者317人が報告されました。この5年間の同じ時期と比べると、国内は流行レベルの状況が続いています。しかし、この4週ほどは、低下する傾向にあります。

マレーシア

第39週(2017年9月24日から30日まで)に、デング熱患者1,193人が報告されました。患者数は、第38週と比べて、13.6%減りました。2017年第39週までに、デング熱の累積患者数は70,447人(死亡者159人を含む)となりました。一方、2016年の同じ時期の患者数は83,224人(死亡者186人を含む)でした。

フィリピン

2017年1月1日から9月2日までに、国内で76,391人のデング熱患者が報告されました。この患者数は、2016年の同じ時期(139,937人)と比べて、45.4%少なくなっていました。2017年には、9月2日までに死亡者が413人報告されました。

シンガポール

2017年1月から9月30日までに、デング熱患者2,116人が報告されました。これは、2013年以降の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。第39週には、患者39人が報告されました。2017年に報告された患者数は、過去5年の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

ベトナム

2017年10月5日までに、死亡者30人を含むデング熱患者143,254人が報告されました。第39週には、患者3,862人が報告されました。死亡者はいませんでした。第38週に報告された患者数5,210人(死亡者1人)と比べると、25.9%減っていました。中部沿岸地域では、人口10万人あたりの患者数が最高値(146人/10万人)を記録しました。これに、南部地域(129人/10万人)が続きました。ハノイでは、10月5日までに患者が約32,000人(死亡者7人を含む)記録されました。患者数はここ数年よりもかなり多くなっていますが、この7週間は減少傾向がみられ、現在はこれが続いています。

オーストラリア

2017年10月10日までに、デング熱の検査確定患者801人が報告されました。報告された患者数は、これまでの年(2012-2016)の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア

2017年第37週から第38週までに、確定患者30人が報告されました。これらの患者のうち20人(66.7%)がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア

2017年10月3日までに、デング熱患者4,401人が報告されました。第16週以降、患者数は減ってきています。

出典

WPRO/ WHO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 10 October 2017
Dengue Situation Update Number527
http://www.wpro.who.int/entity/emerging_diseases/dengue_biweekly_report_20171010.pdf?ua=1[PDF形式:567KB]