2013年12月11日更新 鳥インフルエンザA(H7N9)の患者が発生しています (更新34)

12月10日付けで公表された世界保健機関(WHO)の情報によりますと、中国の国家衛生・計画出産委員会は、11月28日と12月6日、新たに鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染した患者が2人発生したとWHOに報告しました。

1人目の患者は浙江省の57歳の男性で、11月20日に発症し、11月25日に病院に入院しました。現在、容態は重篤です。

2人目の患者は浙江省の30歳の男性で、11月29日に発症し、12月5日に病院に入院しました。現在、容態は重篤です。この患者は、1人目の患者の娘の夫です。

また、香港の衛生防護センター(Centre for Health Protection)は、12月2日と12月6日、新たに鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染した患者が2人発生したとWHOに報告しました。

1人目の患者は36歳の女性で、11月21日に発症しました。この患者は11月27日に病院に入院し、11月29日に集中治療室に移されました。現在、容態は重篤です。この患者は11月17日に中国の広東省深圳市を訪れ、料理して食べるために、生きていた鶏をと殺しました。調査が進められており、家族内の接触者を含む濃厚接触者は、これまでのところ鳥インフルエンザA(H7N9)の検査は陰性です。

2人目の患者は80歳の男性で、基礎疾患(持病)があり、家族と深圳市に住んでいます。病状を確認するために、12月3日に深圳市から香港に渡航し、同日に香港の病院に入院しました。入院時には、発熱はみられませんでしたが、12月6日に発熱がみられました。現在、容態は安定しています。調査が進められており、家族内の接触者を含む濃厚接触者は、これまでのところ鳥インフルエンザA(H7N9)の検査は陰性です。香港の2人の患者には疫学的な関連は確認されませんでした。

現時点では、人から人に感染が続いているという根拠はありません。

WHOは、この事例に関して入国時の特別なスクリーニングおよび渡航や貿易を制限することを推奨していません。

中国に滞在する方は、今後の情報に注意していただくとともに、手洗いや咳エチケットをこころがけてください。また、鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしましょう。

入国時に、発熱、咳、のどの痛みなどの症状がある場合は検疫所にご相談ください。

出典

WHOGlobal Alert and Response
Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – update
http://www.who.int/csr/don/2013_12_10/en/index.html

参考

FORTH新着情報
鳥インフルエンザA(H7N9)の患者が発生しています (更新33) (2013年11月7日)
https://www.forth.go.jp/topics/2013/11071059.html

厚生労働省
鳥インフルエンザA(H7N9)について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou
/infulenza/h7n9.html

外務省
海外安全ホームページ
鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生 (その5) (2013年12月2日)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2013C498

鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生 (その6) (2013年12月4日)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2013C501

内閣官房
鳥インフルエンザA(H7N9)への対応について
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/tori_inf/index.html

国立感染症研究所
インフルエンザA(H7N9)~新着情報~
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flua-h7n9/3395-n7n9top.html