2014年01月16日更新 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況について (更新5)

1月15日付けで公表された世界保健機関(WHO)の情報によりますと、中国の国家衛生・計画出産委員会は、1月13日、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染した患者が新たに6人発生したとWHOに報告しました。また、以前に報告された患者のうち1人が死亡しました。

患者の詳細は下記の通りです。
・浙江省寧波市の34歳の男性。1月1日に発症し、1月10日に病院に入院しました。現在、容態
は重篤です。この患者は、家きんとの接触歴がありました。
・浙江省義烏市の78歳の男性。1月3日に発症し、同日に病院に入院しました。1月9日に別の
病院に転院しました。現在、容態は重篤です。この患者は、家きんとの接触歴がありました。
・浙江省寧波市の59歳の女性。1月5日に発症し、1月9日に病院に入院しました。現在、容態は
重篤です。この患者は、家きんとの接触歴がありました。
・広東省仏山市の46歳の男性。1月6日に発症し、1月9日に病院に入院しました。現在、容態は
重篤です。この患者は、家きんとの接触歴がありました。
・浙江省寧波市の41歳の女性。1月7日に発症し、1月11日に病院に入院しました。現在、容態
は重篤です。この患者は、家きんとの接触歴がありました。
・広東省仏山市の28歳の女性。1月8日に発症し、1月12日に病院に入院しました。症状は軽症
です。この患者は家きんの販売業に従事していました。

また、以前に香港の衛生防護センター(Centre for Health Protection)から報告された65歳の男性は1月13日に死亡しました。

感染源は調査中です。現時点では、人から人に感染が続いているという根拠はありません。

中国政府は、サーベイランス及び状況分析の強化、患者管理と治療の強化、市民とのリスクコミュニケーションや情報提供の実施、国際的な協力と情報交換の強化、科学的な研究の実施を含む、サーベイランスや感染制御対策を行っています。

WHOは、この事例に関して、入国時の特別なスクリーニングおよび渡航や貿易を制限することを推奨していません。

中国に滞在する方は、今後の情報に注意していただくとともに、手洗いや咳エチケットをこころがけてください。また、鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしましょう。入国時に、発熱、咳、のどの痛みなどの症状がある場合は検疫所にご相談ください。

出典

WHOGlobal Alert and Response
Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – update
http://www.who.int/csr/don/2014_01_15/en/index.html

参考

厚生労働省
鳥インフルエンザA(H7N9)について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/h7n9.html

内閣官房
鳥インフルエンザA(H7N9)への対応について
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/tori_inf/index.html

国立感染症研究所
インフルエンザA(H7N9)~新着情報~
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flua-h7n9/3395-n7n9top.html