2014年04月22日更新 太平洋州でのジカウイルス発生状況について

 4月8日付けで公表されたWHO西太平洋地域事務局(WPRO)の情報によりますと、フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、クック諸島を含む多地域、諸島でジカ(Zika)ウイルスが確認されています。ジカウイルスは蚊に刺されることで感染します。

 フランス領ポリネシアでは、2013年10月上旬から保健専門分野定点ネットワークによりジカウイルス感染疑い患者が8,700人報告されています。フランス領ポリネシア全諸島で感染が発生し、全島で流行は減少してきているようです。

 ニューカレドニアの社会保健省は、2014年1月19日に初めてのジカウイルス国内感染症患者を確認しました。その後、国内で感染伝播が起こりました。2013年11月25日から(2014年)3月27日までに352人のジカウイルス感染確定患者が報告されました。このうち320人(91%)が地域内で感染し、32人(9%)がフランス領ポリネシアからの輸入例です。現在ニューカレドニア公衆衛生サーベイランスと国内アーボウイルスへの対策が再検討、強化されています。現段階でのサーベイランス及び対応能力は強化されており、WHOへの支援要請はありません。WHOは今後も状況を密接に監視し続けます。

 クック諸島では、保健当局によりジカウイルス流行が宣言されました。3月23日時点で、49人の確定患者と648人の疑い患者が報告されています。保健当局は現在流行への対応と流行を制御するための介入対策を実施しています。

 ジカウイルスは通常軽度の症状です;急性感染に直接関連した入院は報告されていません。しかし、最近フランス領ポリネシアで、ジカとデング熱の重症重複感染1例が報告されました(http://ojs.wpro.who.int/ojs/index.php/wpsar/article/view/192/252)。そのためジカ感染症の重症度と臨床症状について慎重に監視する必要があります;さらにデング熱感染がある患者でのジカの臨床症状の重症度についても、ジカ感染の公衆衛生上の健康リスクを評価する上で研究が必要です。

 フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、クック諸島へ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。

長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。

流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。

子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。

医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

WPRO
Emerging disease surveillance and response
Dengue Situation Updates
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/

参考

フランス領ポリネシアにおけるジカウイルスの発生状況について (更新2)
http://www.forth.go.jp/topics/2014/03171020.html