2014年05月15日更新 米国で2例目のMERS輸入例が確認されました

 5月12日付けのアメリカ疾病対策センター(CDC)から公表された情報によりますと、5月11日深夜アメリカへの渡航者で中東呼吸器症候群(MERS)の輸入症例が確認されました。

 CDCのプレスリリースからの抜粋です。

 この患者はサウジアラビア在住のヘルスケアワーカーです。この患者は、5月2日にインディアナ州で確認、報告されたMERS輸入症例とのリンクはありません。2例目の輸入症例が出ましたが、アメリカ国内の一般公衆へのMERSのリスクは非常に低いままです。MERS輸入症例は2症例とも最近サウジアラビアで働いていてアメリカへ渡航してきたヘルスケアワーカーです。

 この患者は5月1日にサウジアラビアのジッダから航空機でイギリスのロンドン、マサチューセッツ州のボストン、ジョージア州のアトランタ、フロリダ州のオーランドへ渡航しました。報告によりますと、患者はジッダからロンドンへの航空機内で体調が悪くなり、その後のフライトでも体調は悪く、発熱、悪寒、軽度の咳がみられたようです。5月9日にフロリダの救急外来を受診し、同日入院となりました。患者は隔離され、適切に治療され、現在回復しつつあります。

 患者の症状と渡航歴から、フロリダ保健局担当者はMERSコロナウイルスの検査を実施しました。その結果陽性となりました。

 CDCでもフロリダ州保健当局でも患者がどのようにしてウイルスに感染したかはまだ明らかになっていません。MERS-CoV感染が流行しているサウジアラビアで暴露を受けたかもしれません。現時点で何人の人が患者と濃厚接触をしたか判明していません。

 国、州、郡の保健担当者はウイルスが拡散するリスクを最小限にする対策をとっています。病院はMERS-CoVの病院内暴露を避けるため標準、接触、空気感染対策の予防策をとっています。

 公衆衛生担当者は航空会社と協力し、航空機内で患者と緊密に接触した可能性のある米国の渡航者を特定し注意喚起をしています。

 専門家でもこのウイルスがどのように拡散しているのか現時点で正確にはわかっていませんが、CDCは以下のことを推奨します。国民は自分自身で呼吸器感染症から身を守るために、頻回の手洗い、病人との接触を避ける、洗浄していない手で目、鼻、口を触らない、触ったものの消毒をする等の対策を取ってください。

 現時点でCDCは渡航計画を変更することを推奨しません。アラビア半島へ渡航し、医療施設でヘルスケアワーカーとして働く人は感染防御策を取ることを推奨します。他の渡航者は自分の健康を守るよう一般的な対応を行うべきです。アラビア半島内、またはその近隣諸国から帰国し14日以内に発熱や咳や息切れを含む呼吸器症状の出た人は必ず受診し、最近の渡航歴について伝えてください。

出典

CDC プレスリリース,12 May 2014
CDC announces second imported case of Middle East Respiratory Syndrome (MERS) in the United States
http://www.cdc.gov/media/releases/2014/p0512-US-MERS.html