2014年06月24日更新 ブラジルの下水中からポリオウイルスの検出

 2014年6月18日ブラジル国立IHRフォーカルポイント(NFP)は、2014年3月にブラジルサンパウロ州カンピーナス(Campinas)市ヴィラコッポス国際空港で採取した下水検体から野生株ポリオ1型(WPV1)が分離同定されたと報告しました。ウイルスは下水からのみ検出されました;WPV1の検出のため引き続き採取された同じ地点の下水検体では、陰性またはセービン株のみが陽性、またはポリオ以外のエンテロウイルスが陽性でした;これまで麻痺性ポリオ患者は報告されていません。この分離同定は通常の下水の環境サーベイランスとして行われたものです;WPV1の伝播の証拠はありません。

 遺伝子配列では、最近赤道ギニアのポリオ患者から分離されたウイルス株の配列と高い相同性がありました。追加の疫学的調査が継続実施されています。

 アメリカ地域では1991年から、ブラジルは1989年から常在するWPV伝播は排除されました。ブラジルでは1989年から常在の野生株ポリオウイルス伝播は報告されていません。

 ブラジル保健当局はWPV1伝播を検出し、麻痺性ポリオの可能性のある患者の発見のため、また免疫のないヒトの検出も含めサーベイランスを強化しました。サンパウロ州とカンピーナス市の定期予防接種でのワクチン接種率は95%を超えています。最近の国内OPV(経口ポリオワクチン)キャンペーンは2013年6月に実施されました。今年のキャンペーンは2014年11月に国レベルで6か月から5歳未満の小児を対象にOPV接種を予定しています。

 1994年から環境サーベイランスとしてブラジルの今回の地点と他の地点から採取された検体が検査されていますが、一貫してWPVは陰性でした。

 高い定期接種の実施率と同地域での定期的なワクチンキャンペーンの実施により住民の免疫水準は高いと推察され、これまでのところWPV1伝播の証拠はなく、対策も取られていることからWHOはブラジルからこのウイルスが国際的にさらに拡散するリスクは非常に低いと評価しています。

 赤道ギニアではWPV1発生が続いており、国内の定期予防接種の低い接種率、初期発生対応のワクチンキャンペーンの一貫性のない実施などから、WHOは赤道ギニアからさらに輸出されるリスクが高いと評価しています。

WHO注釈
 ブラジルはWPV再感染ではありませんでした;国内にポリオウイルス輸入がありました。

 環境サーベイランスシステムは下水中のポリオウイルスを検出する能力があり、高い免疫力は伝播を阻止することが明らかになりました。

WHOの渡航に関する勧告
 WHOの国際渡航と保健はポリオ感染のある地域に渡航する、または地域から渡航してくる渡航者すべてに対しポリオに対する十分なワクチン接種を受けるよう推奨します。ブラジルでポリオウイルスの輸入事象が検知されました。現在のエビデンスに基づくと、同国はポリオ汚染地域とは見なされません。

出典

WHO GAR
Detection of poliovirus in sewage, Brazil, 23 June 2014
http://www.who.int/csr/don/2014_6_23polio/en/