2014年09月24日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新4)

 9月22日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、西アフリカにおけるエボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。

 ロードマップの体系(リンク)に沿って、国別の報告は2つのカテゴリーに分類されます。2つのカテゴリーとは、広範囲に及ぶ深刻な伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国(ナイジェリア、セネガル)です。西アフリカのエボラ流行と関連のない、別個のエボラウイルス疾患(EVD)が発生しているコンゴ民主共和国の状況の概観についても示されています(添付1を参照のこと)。

1.広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国
 西アフリカのエボラウイルス疾患の現在の流行で、診断例5,843症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例(定義については添付2を参照のこと)を含む)と死亡例2,803症例が、2014年9月20日の時点でのギニア保健省からの報告、2014年9月17日の時点でのリベリア保健省からの報告、2014年9月19日の時点でのシエラレオネ保健省からの報告により報告されています(表1)。

 表1 ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVDの症例数140924_WHO_ebola_roadmap_table1.jpg

※データは、2014年9月20日までの時点でのギニア保健省からの報告、2014年9月17日までの時点でのリベリア保健省からの報告、2014年9月19日までの時点でのシエラレオネ保健省からの報告による公式情報に基づいています。これらの数字は、現在進行中の再分類、遡及調査、検査結果の状況により、変更される場合があります。

 図1は広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国における症例の位置を示しています。それぞれの地域での累積症例数がグレー色の円で示されています。ギニアでは、キンディア(Kindia)州でEVDの確定症例が1例報告されました。この地域からEVD症例が報告されたのは初めてです。

 図1:広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国におけるEVD症例の分布140924_WHO_ebola_roadmap_fig1.jpg

※データは、2014年9月20日までの時点でのギニア保健省からの報告、2014年9月17日までの時点でのリベリア保健省からの報告、2014年9月19日までの時点でのシエラレオネ保健省からの報告による公式情報に基づいています。ギニアではキンディア州で最初の確定症例が報告されました。この地図に示された境界線や名前、使用された記号については、いかなる意味においてもWHOの見解を示すものではありません。これはすべての国、領域、都市、地域の法的立場、またそれぞれの当局の法的立場を考慮してのことです。地図上の点線や破線は、現在完全な合意が得られていない可能性がある部分のおよその境界を示しています。

 医療従事者のEVDへの暴露は、依然として今回の流行で警告すべき特徴となっています。2014年9月22日の時点で、348名の医療従事者がEVDを発症したことが判明しています(ギニアで67名、リベリアで174名、ナイジェリアで11名、シエラレオネで96名)。186名の医療従事者がEVD感染のため死亡しました(ギニアで35名、リベリアで85名、ナイジェリアで5名、シエラレオネで61名)。

2. 初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国
 2か国(ナイジェリアとセネガル)で、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から入国してきた症例が、現時点で報告されています。ナイジェリアでは、20症例が発生し、死亡例が8例生じました。セネガルでは1症例が発生しましたが、死亡例やさらなるエボラによると考えられる疑い症例はありません(表2)。

 接触者の追跡調査と経過観察が現在行われています。ナイジェリアでは696例の接触者が21日間の経過観察を終えました(ラゴスで348人、ポート・ハーコートで348人)。ラゴスで現在も経過観察を受けている3名の接触者については、全員が9月20日に観察を受けました。ポート・ハーコートで現在も経過観察を受けている175名の接触者については、165名94%が9月20日に観察を受けました。

 セネガルでは、すべての接触者が現時点で21日間の経過観察を終え、さらなるEVD症例は報告されていません。

 表2 ナイジェリア、セネガルにおけるEVDの症例数140924_WHO_ebola_roadmap_table2.jpg

※データは保健省からの報告による公式情報に基づいています。これらの数字は、現在進行中の再分類、遡及調査、検査結果の状況により、変更される場合があります。

 EVD流行に関する疫学データを解釈する際に考慮しなければならない点がいくつかあります。この流行でEVDに起因するとされている死亡の多くが、この疾患で死亡したと疑われる症例であり、確定症例ではありません。EVD症例は検査室で検体が陽性となった場合のみ確定症例とされます。身体から採取された検体がEVD陰性であった場合、その人はそれ以降EVDによる死亡例には算入されず、数値はそれによって修正されます。しかし、国によっては現在検査室の体制や治療センターが飽和状態にあるため、確定症例数と併せた、可能性が高い症例数および疑い症例数の総数が症例数をより正確に反映している可能性があります。情報源の異なるデータの間にみられる相違について、解決する作業が現在行われており、それによって将来的には症例数および死亡数が改訂される可能性があります。


添付1.
コンゴ民主共和国でのエボラ流行
 2014年9月18日現在、コンゴ民主共和国(DRC)で68例のエボラウイルス病(EVD)症例(28例の確定症例、26例の可能性の高い症例、14例の疑い症例)が報告されています。そのうち8例が医療従事者で生じています。総数で41例の死亡例が報告され、そのうち8例が医療従事者で生じました。

 432例の接触者が現時点で21日間の経過観察を終えました。488例の接触者が現在監視されており、468例96%が9月18日(この日がデータの報告があった最後の日です。)に観察されました。この流行は、ギニア、リベリア、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネに影響を与えている流行と関連がありません。

添付2.
エボラ症例は疑い症例、可能性の高い症例、確定症例のうちのどの基準に合致するかで分類される(表3)。

 表3:エボラ症例の分類に使われる基準140924_WHO_ebola_roadmap_table3_criteria.jpg

出典

WHO:Ebola Response Roadmap Situation Report,22 September 2014
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/134449/1/roadmapupdate22sept14_eng.pdf?ua=1