2014年09月29日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新6)

 9月26日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、西アフリカにおけるエボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。

 ロードマップの体系(リンク)に沿って、国別の報告は3つのカテゴリーに分類され、今回はうち2つについて報告されます。2つのカテゴリーとは、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国(ナイジェリア、セネガル)です。この流行からは独立して、無関係に起きているコンゴ民主共和国における状況の概要は添付資料1に記載しています。今週半ばのエボラ対応ロードマップ状況報告に加えて、エボラ対応に関するロードマップの更新は毎週金曜日の夕方に発行されることになり、さらなる注意喚起がいつも発行されている月曜日の夕方に発行される予定です。

1.広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国
 ギニア、リベリア、シエラレオネの各保健省から報告された2014年9月23日付けでのEVDの現在の流行状況は、診断例は6,553症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例を含む:添付2参照)と死亡例3,083症例となっています(表1)。

 表1 ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD症例(2014年9月23日現在)140929_WHO_ebola_roadmap_table1.jpg

 ※データは、2014年9月23日付けでギニア、リベリア、シエラレオネの、各保健省から報告された公式情報に基づいています。これらの数字は、現在進行中の再分類、遡及調査、検査結果の状況により、変更される場合があります。

 図1は広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国における症例の位置を示しています。それぞれの地域での累積症例数がグレー色の円で示されています。ギニアにおいて、キンディア(Kindia)州から最初の症例が報告されています。リベリアでは、6例のEVD確定症例と4例の死亡例がコート・ジ・ボアールとの国境近くの郊外地域、グランド・クル(Grand Kru)郡で報告されました。これは、この地域で報告された最初の症例となります。

 医療関係者がEVDに暴露されることに対しての警鐘が、この流行の特徴として続けられています。の9 月23日までに、375名の医療関係者の感染がEDVを発症したと報告されています(ギニア67例、リベリア184例、ナイジェリア11例、シエラレオネ113例)。211例の医療関係者がEVD感染を原因として死亡しました(ギニア35例、リベリア89例、ナイジェリア5例、シエラレオネ82例)。

 図1:深刻な感染の伝播が生じている国におけるEVD症例数の地理的分布140929_fig1.jpg

※データは、2014年9月23日付けでギニア、リベリア、シエラレオネの、各保健省から報告された公式情報に基づいています。グランド・クル(Grand Kru)郡で、この地域で最初の症例が報告されました。ギニアでは最初の確定報告例が報告されたキンディア(Kindia)州で確定例が報告されました。この地図上で使用される境界と示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域の法的な関係について世界保健機関が意見を発表しているものではありません。また、その国々あるいはその国境や境界の範囲に関して、地図上の点線と破線はまだ完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国での対応
 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国々の全土で補足するエボラ対応の活動に到達させる目的にしたがって、WHOは6つの区割りで対応の努力への監視体制を敷いています。

 図2:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける対策の監視体制140929_fig2.jpg

※それぞれの指標のカラー・コードの全容は添付3に示しています。ここに示されているデータは、さまざまな二次情報源(保健省、WHO報告、OCHA、コナクリ及びジュネーブにあるUNICEFおよびNGOからの状況報告)から収集されています。支援者や医療チーム代表者からの1対1で得られた情報も含まれています。

2. 初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国
 2か国(ナイジェリアとセネガル)では広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から入国してきた症例が報告されています。ナイジェリアでは、EVDによる20例の感染例と8例の死亡例がありました。セネガルでは1例の流入がありました。この症例は死には至っておらず、疑い以上の症例でもありませんでした。

 接触者の追跡と観察が継続されています。ナイジェリアでは、847名の接触者があり21日の観察期間を終了しました(ラゴス(Lagos)349名、ポート・ハーコート(Port Harcourt)498名)。ラゴスでは最後に確定診断された症例が9月5日に報告されました。ポート・ハーコートでは最後に確定診断された症例が9月1日に報告されました。ラゴスでのすべての接触者が21日間の観察期間を完了しています。ポート・ハーコートでの523名の接触者のうち今も観察期間中である者が25名、そのうち24名が(96%)が9月23日に(異常のないことを)確認されています。

 セネガルでは、全ての接触者が21日間の観察期間を完了しました。さらなるEVD発生例はありません。最後のセネガルでの確定診断例は8月28日に報告されています。

表2 ナイジェリア及びセネガルにおけるEVD症例140929_WHO_ebola_roadmap_table2.jpg

※データは、各保健省から報告された公式情報に基づいています。これらの数字は、現在進行中の再分類、遡及調査、検査結果の状況により、変更される場合があります。

 EDV流行における疫学データの解釈にはいくつかの考慮すべき点があります。多くの死亡例が、疑い例であっても、確定されないままに死に至った人々の中で起きたEVDの流行の影響を受けたものです。EVDの確定診断は検査室で検体が陽性であったときだけを計上しています。もし、採取された検体が陰性であったならば、その患者はEVDの死亡例とは数えられることがありません。したがって、調整されることもありません。しかしながら、検査および治療センターはいくつもの国で既に収容能力を超えた状態にあり、確定症例とともに、可能性の高い症例および疑い症例が考慮されることがより症例数の正確な状態を反映しているかもしれません。異なるデータの情報源から生じてくる矛盾を解消する作業を継続中です、将来、症例数及び死亡例数の見直しが行われることになる可能性があります。


添付1.
コンゴ民主共和国でのエボラ流行
 2014年9月24日現在、コンゴ民主共和国(DRC)で70例のエボラウイルス病(EVD)症例(確定診断30例、可能性の高い症例26例、疑い例14例)が報告されています。症例のうち8人はEVDと診断された患者に従事した医療関係者に発症しています。また、医療関係者の8人を含む42例が死亡と報告されました。

 接触者628名(939名のうち)が21日間の観察期間を完了しました。311名の接触者が今も観察期間中であり、直近の報告では、290名(93%)が9月24日の段階で(異常のないことを)確認されています。この流行は、ギニア、リベリア、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネでの流行との関連はありません。

添付2.
 エボラ症例は疑い症例、可能性の高い症例、確定症例のうちのどの基準に合致するかで分類される。

 表3:エボラ症例の分類に使われる基準140924_WHO_ebola_roadmap_table3_criteria.jpg

添付3
 このカラー対比スケールはエボラ対応において推奨される行動能力を定性的に評価するためにデザインされています。データは、収集可能な地域とそれ以外の地域とを編集しています。140929_WHO_ebola_roadmap_table4.jpg

出典

WHO: Ebola Response Roadmap Situation Report, 26 September 2014
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/135029/1/roadmapupdate26sept14_eng.pdf?ua=1