2014年10月06日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新8)

10月3日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、西アフリカにおけるエボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。

 ロードマップの体系(リンク)に沿って、国別の報告は3つのカテゴリーに分類され、今回はうち2つのカテゴリーについて報告されています。ひとつは、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、もうひとつは初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国(ナイジェリア、セネガル、アメリカ合衆国)です。この流行からは独立して起きているコンゴ民主共和国における状況の概要は添付資料1に記載しています。

1.広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国
 ギニア、シエラレオネの各保健省から10月1日付けで、リベリアの各保健省から9月30日付けで報告されたエボラ出血熱の流行状況は、診断例が7,470症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例を含む:更新6 添付2 参照)と死亡例が3,431症例となっています(表1)。

 表1 ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD症例141006_WHO_ebola_roadmap_table1.jpg

★注釈:リベリアでは診断確定例よりも多くの死亡例の方報告されているために3例多くなっています。さらに、リベリアでの確定診断例の総計は、ギニアおよびシエラレオネと比べて、全症例に対する割合が相対的に小さくなっています。診断確定のための検査能力が強化されつつあります。データは、ギニア、シエラレオネの各保健省から10月1日付けで、リベリアの保健省から9月30日付けで報告された公式情報に基づいています。これらの数値は継続されている再分類、遡っての調査、利用できる検査結果の検討によって変わることがあります。

 現在流行しているエボラ出血熱に起因するとみられる多くの患者が疑い例のまま、確定診断されることなく死亡しています。エボラ出血熱での死亡症例は検査が陽性であったときのみ集計されています。しかし、検査施設および治療センターは不足しており、特に(流行が続いている)リベリアでは不足しているため、確定診断例とともに可能性の高い例や疑い例を合算したものが正確な症例数を反映しているかもしれません。

 図1は、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国で発生した累積症例数をグレー色の円で示しています。ギニアにおいて、ロファ(Lofa)州で初めて2例の症例が報告されています。ここは、リベリアおよびコート・ジ・ボアールとの国境に近い地域です。

 医療関係者がEVDに暴露されることに対しての警鐘が、この流行の特徴として続けられています。10 月1日までに、382名の医療関係者がエボラ出血熱を発症したと報告されています(ギニア69例、リベリア188例、ナイジェリア11例、シエラレオネ114例)。216例の医療関係者がEVD感染を原因として死亡しました(ギニア35例、リベリア94例、ナイジェリア5例、シエラレオネ82例)。

 図1:深刻な感染の伝播が生じている国におけるEVD症例数の地理的分布141006_WHO_ebola_roadmap_Fig1.jpg

※データは、ギニア、シエラレオネの各保健省から10月1日付けで、リベリアの各保健省から9月30日付けで報告された公式情報に基づいています。この地図上で使用される境界と示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域の法的な関係について世界保健機関が意見を発表しているものではありません。また、その国々あるいはその国境や境界の範囲に関して、地図上の点線と破線はまだ完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

2. 初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国
 3か国(ナイジェリア、セネガル、アメリカ合衆国)では広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から入国してきた症例が報告されています。ナイジェリアでは、EVDによる20例の感染例と8例の死亡例がありました。セネガルでは1例の流入がありました。この症例は死には至っておらず、疑い以上の症例もありませんでした(表2)。

 2014年9月30日、WHOとアメリカ地域事務局はアメリカ合衆国で初めてエボラ出血熱が発生したことを知らせました。患者は、最近、西アフリカへの渡航歴のある成人で、合衆国に到着後、およそ4日を経過した9月24日にエボラ出血熱に一致する症状を発症しました。患者は9月26日にダラスのテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院を受診し、28日に隔離病棟に入院となりました。検体はアトランタにあるCDCに検査のために、また、テキサス州立の検査室にも同様の目的で送付されました。結果は、いずれも、エボラ陽性でした。

表2 ナイジェリア、セネガル、米国におけるEVD症例141006_WHO_ebola_roadmap_table2.jpg

 データは保健省により報告された公式情報に基づいています。これらの数値は継続されている再分類、遡っての調査、利用できる検査結果の検討によって変わることがあります。

 ナイジェリアでは、891名全ての接触者が21日の観察期間を終了しました(ラゴス(Lagos):362名、ポート・ハーコート(Port Harcourt):529名)。最後に確定診断された症例が隔離された日付は8月31日でした。 セネガルでは、全ての接触者が21日間の観察期間を完了しました。さらなるEVD発生例はありません。最後のセネガルでの確定診断例は8月26日(39日前)に報告されています。合衆国では、さらに暴露後21日間の観察を行うために濃厚接触者の同定が行われているところです。


添付1.
コンゴ民主共和国でのエボラ流行
 2014年10月1日現在、コンゴ民主共和国(DRC)で70例のエボラウイルス病(EVD)症例(確定診断30例、可能性の高い症例26例、疑い例14例)が報告されています。症例のうち8人はEVDと診断された患者に従事した医療関係者に発症しています。また、43例が死亡と報告されました。この中には8人の医療関係者の中での死亡も含まれています。

出典

WHO, Situation reports: Ebola response roadmap,
Situation report, 3 October 2014
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/135765/1/roadmapupdate3oct14_eng.pdf?ua=1