2014年10月14日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新10)

 10月10日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、西アフリカにおけるエボラウイルス病の発生状況は以下のとおりです。

 2014年10月8日までに流行の影響を受けている7か国における状況は、診断例8,399症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例を含む)と死亡例4,033症例となっています。ロードマップの体系(リンク)に沿って、国別の報告は3つのカテゴリーに分類され、今回はうち2つのカテゴリーについて報告されています。ひとつは、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、もうひとつは初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国(ナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ合衆国)です。この流行と独立に発生しているコンゴ民主共和国における流行状況の概要は補足として記載しています。

1. 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国
 ギニアとリベリアの各保健省から10月7日付けで、シエラレオネの保健省から10月8日付けで報告されたエボラ出血熱の流行状況は、診断例が8,376症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例を含む:更新6 添付2 参照)と死亡例が4,024症例となっています(表1)。 

 表1 ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD症例

141014_WHO_ebola_roadmap_table1-1.jpg

注釈:★ リベリアでは診断確定例における死亡数が患者数よりも129例多くなっています。さらに、リベリアでの確定診断例の総計は、ギニアおよびシエラレオネと比べて、相対的に症例全体に占める割合が小さくなっています。診断確定のための検査能力が強化されつつあります。★★ シエラレオネでは可能性の高い症例おける死亡数が患者数よりも105例多くなっています。データは、ギニアとリベリアの各保健省から10月7日付けで、シエラレオネの保健省から10月8日付けで報告された公式情報に基づいています。これらの数値は継続されている再分類、遡っての調査、利用できる検査結果の検討によって変わることがあります。

 図1は、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国で発生した累積症例数をグレー色の円で示しています。リベリアの田舎街Gbarpolu(バルポル)で初めて2例の症例が報告されています。

 図1:深刻な感染の伝播が生じている国におけるEVD症例数の地理的分布

141014_fig.jpg

※データは、ギニアとリベリアの各保健省から10月7日付けで、シエラレオネの保健省から10月8日付けで報告された公式情報に基づいています。この地図上で使用される境界と示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域の法的な関係についてWHOが見解を発表しているものではありません。また、その国々あるいはその国境や境界の範囲に関して、地図上の点線と破線はまだ完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

2. 初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国
 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から入国してきた症例が報告されている国はナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ合衆国の4か国です。セネガルでは1例の入国がありましたが、以後、死亡例も、エボラに起因する疑い以上の症例も発生していません(表2)。

 表2 ナイジェリア、セネガル、スペイン、米国におけるEVD症例141014_WHO_ebola_roadmap_table2.jpg

 データは保健省により報告された公式情報に基づいています。これらの数値は継続して行われている再分類、遡っての調査、利用できる検査結果の検討によって変わることがあります。

 2014年9月30日、WHOアメリカ地域事務局(PAHO)はアメリカ合衆国で初めてエボラ出血熱が発生したことを発表しました。患者は、10月8日に死亡しました。また、10月6日に、WHOはスペインにおけるエボラウイルス病のヒトからヒトへの感染が確認されたことを公表しました。この症例は西アフリカから帰国した患者の治療に当たった後にエボラウイルス病に対する検査を受けて陽性でした。この症例はアフリカ以外でエボラウイルス病がヒトからヒトへ感染した最初の例となります。今までのところ、スペインとアメリカ合衆国国内でエボラウイルス病に感染したという報告はありません。

 ナイジェリアでは全ての接触者が21日の観察期間を終えて32日を経過しています。セネガルでは全ての接触者が21日の観察期間を終えて35日を経過しています。アメリカ合衆国では、接触の可能性のある48人がエボラウイルス病に暴露したとみられる日から21日間の観察を継続中です。スペインでは、毎日の監視のために濃厚接触者の同定を進めているところです。

補足
コンゴ民主共和国でのエボラ流行
 2014年10月7日現在、コンゴ民主共和国(DRC)で71例のエボラウイルス病(EVD)症例(確定診断31例、可能性の高い症例26例、疑い例14例)が報告されています。症例のうち8人はEVDと診断された患者に従事した医療関係者で発症しています。また、43例が死亡と報告されました。この中には8人の医療関係者の中での死亡も含まれています。

 830名の接触者が21日間の観察期間を完了しました。現在も観察中の291名の接触者全員(100%)が10月7日の段階で健康であることを確認されています。この流行は、ギニア、リベリア、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、スペイン、アメリカ合衆国での流行との関連はありません。

出典

WHO, Situation reports: Ebola response roadmap,
Situation report, 10 October 2014
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/136161/1/roadmapupdate10Oct14_eng.pdf?ua=1