2014年10月27日更新 マリで最初のエボラ症例が確認されました

 10月24日付けで公表された世界保健機関(WHO)の報告によりますと、西アフリカのマリでエボラ症例が確認されました。内容は以下のとおりです。

 マリの保健省は、マリでのエボラウイルス病の最初の症例を確認しました。保健省は木曜日にPCR検査による陽性の検査結果を受け、WHOに直ちに通報しました。標準手順に従って、サンプルはさらなる検査と診断作業のためにWHO認証の検査室へ送られています。

症例に関する詳細
 木曜夜の電話連絡で、保健当局はWHOにこの症例に関する以下の詳細事項を提供しました。WHOは現在徹底した調査を行っています。

 患者は2歳の少女です。患者は最近彼女の祖母に同伴されてギニアから到着しました。この女児が最初に地方の医療施設を受診したのは、10月20日でした。このときカイ(Kayes)市(セネガル川沿岸のマリ西部の都市)のQuartier Plateauで、医療従事者による診察を受けました。

 カイの人口は約128, 000人です。カイは、首都バマコ(Bamako)から約600kmの場所にあり、マリとセネガルの間の国境の近くに位置しています。

 この医療従事者は、10月21日に祖母と女児を同じ市のFousseyni Daou 病院に紹介し、そこで患者は翌日に小児科の病棟に入院しました。入院時の症状には、39°Cの発熱、咳嗽、鼻出血、血便などがありました。

 検査結果はマラリアについては陰性でしたが、腸チフスが陽性でした。小児はパラセタモール(解熱鎮痛剤)の投与を受けましたが改善しませんでした。マリのSEREFO研究所でさらに検査を行ったところ、10月23日に原因としてエボラウイルスが確認されました。

 このマリで確認された最初のエボラウイルス病症例についての初期の調査によって、女児とその祖母が広範囲に旅行していたことが明らかになりました。祖母は、マリにある家から、ギニア南部のキシドゥグ(Kissidougou)の町の葬式に参列するために、旅行していました。

 WHOは、葬式は女児の母親のためのものだったというメディア報道について、確認を求めています。この人は死亡する前にエボラのような症状を呈していたと言われています。情報が確認された場合、これらの情報並び他の事実について伝達される予定です。

WHOに伝えられた追加情報
 10月19日に、祖母は、女児を連れて、マリに帰るためにギニアを離れました。この症例の病歴から、女児がまだギニアにいた間に、鼻出血が始まっていたことが明らかになりました。これは、マリ国内を旅行していた間に女児が症状を呈していたことを意味しています。

 Keweni、カンカン(Kankan)、Sigouri、(クレマレ)Kouremaleを通過してバマコに至るまで、旅行には公共交通機関が用いられていました。この二人は、カイへ旅行するまでに2時間バマコに滞在しました。子どもが明らかに症状を呈していた際に、多くの接触機会が生じてしまいました。

迅速な危機対応
 WHOは、マリの状況を緊急事態として扱っています。この女児がバスで旅行していた間に症状を呈していたことがとりわけ憂慮されます。それは、多くの人を巻き込んだ、高リスクの接触も含む多くの接触機会が生じたためです。

 政府が熟知しているように、高レベルの警戒を継続することが必要不可欠です。

 この女児は隔離されて治療されており、スタッフは、安全管理のための適切な手順についてトレーニングを受けました。初期の調査によって、10名の医療従事者を含む43名が濃厚かつ無防備の接触をしたことが確認されました。この人たちも隔離されて監視を受けています。

 マリの当局は、さらにWHOに対してマリが直ちに必要とすることを伝えるため、迅速に行動しました。マリが必要としていることには、感染予防と制御に関するトレーニング、個人用保護具の十分な供給、この事例の接触者追跡と全面的な調査に対する援助などがあります。

 幸運にも、WHOおよびアメリカ疾病対策センター(CDC)の主要スタッフが、万が一輸入症例が生じた場合に備えて、マリの準備手段を支援するためにすでにマリにいました。

 すでに現場にいるWHOのチームには、感染症管理のエキスパートおよび物流管理者などがいます。これらの担当者や他のスタッフが、現在この発生に対する急速な対応を助けるため、目的を変えて対応に当たっています。WHOは、臨床管理、疫学、接触者追跡、物流、社会的動員のエキスパートからなる迅速対応チームを緊急配置しています。

 WHOおよび保健省は、バマコにおける隔離設備の完成を加速させる必要性を認識しており、WHOは支援を行いました。さらに、既に進行中の緊急対応についての事実を含み、事態の進展とともに、公衆に対して状況に関する情報提供を行う必要があります。

 西アフリカの他の場所でのエボラウイルス病の発生の結果、誤報と歪曲された情報がチェックされないまま放置された場合、それによってあおられた恐れや不安が、たとえ最大現統合された封じ込め努力を注いだとしても、いかにその大きな障害になりうるかということが明らかにされてきました。

 セネガルおよびナイジェリアの両国は、現在エボラウイルス伝播がなくなったと宣言しましたが、流行対応に必須な要素として、コミュニティーに対する効果的な情報提供および教育に取り組み、これはしばしば戸別訪問によるキャンペーンによって行われました。

出典

WHO, Ebola situation assessment - 24 October 2014
Mali confirms its first case of Ebola
http://who.int/mediacentre/news/ebola/24-october-2014/en/