2014年11月14日更新 レジオネラ症の流行 - ポルトガル

2014年11月13日付けでWHOから公表された情報によりますと、リスボンの郊外、Vila Franca de Xira(ビラ・フランカ・デ・シーラ)においてレジオネラ症が大流行したことが国際保健規則(IHR)ポルトガル担当者から報告されました。

最初は17症例が11月6-7日にかけて確認されました。それ以来、症例数は指数関数的に増加しています。11月12日には、ポルトガルの健康政策総局が302例のレジオネラ症を報告しました。これまでに、5人が疾患を引き金に死亡したことが確認されています。さらに4人の死亡が調査されているところです。すべてビラ・フランカ・デ・シーラで発生している流行と疫学的に関係があります。

これは、ポルトガルで発生した過去最大のレジオネラ症集団発生であり、急速に拡大しています。そのため、この流行は公衆衛生上の緊急事態であるとみられています。

現時点では、地方の流行調査チームが設置され、疫学、細菌学、環境医学の専門家からなる広域行政チームによって支援体制が整えられています。

予防対策

予防の方法として、流行地での観賞用の噴水が止められ、水道水の塩素濃度を高めています。流行地における主要な産業施設の冷却塔が閉鎖されています。

流行の発生源を特定し解除されるまで、ポルトガルの健康政策総局は、住民に以下の予防対策の勧告を発令しています:

  • シャワー、ジャグジーやジェット・バスを避ける
  • 週に一回、約30分間、漂白剤溶液に浸すことにより、シャワーの先を消毒する
  • 可能ならば、給湯器は75ºC以上の温度に設定する

健康政策総局は、健康、環境、気象学の分野の国立機関と連携しています。欧州連合の支援協力者、特に、欧州疾病予防管理センター(ECDC)およびWHOとも密接に情報交換と協力を行っています。 WHO欧州事務局およびドイツのボンにある環境及び健康のセンターにはすべての情報が送られており、必要に応じて専門家を派遣する準備が行われています。

出典

WHO,Global Alert and Response(GAR)
Legionnaires’ disease –Portugal,13November2014
http://www.who.int/csr/don/13-november-2014-legionellosis/en/