2014年12月25日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新27)

 12月24日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますとエボラウイルス病の発生状況は以下のとおりです。

註1:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の流行発生状況、医療従事者での流行発生状況、感染が波及した国での対応状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。最新の情報はこちらをご参照ください。http://www.who.int/csr/disease/ebola/situation-reports/en/
 

要点(ハイライト)
エボラウイルス病の患者数は19,497人、死亡者は7,588人になりました。
報告される患者発生率が、ギニアでは上下に変動しており、リベリアでは低下しています。
シエラレオネでは、国の西部地域では流行が最も深刻な状態が続いていますが、患者発生率は低下する兆候がみえています。全力で対策への努力が続けられ、感染地域の拡大を阻止することに注がれています。

要約
 2014年12月21日(第51週)までに報告されたエボラウイルス病の疑い例から確定例までの患者数は19,497症例、死亡者数は7,588症例となっています。報告は、感染の影響を受けている4か国(ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネ)と過去に影響を受けた4か国(ナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ合衆国)からです。

 報告されている患者発生率が、ギニアでは上下に変動し、リベリアでは低下しています。シエラレオネでは患者発生率は低下する兆候がみられ、現在は増えていません。国の西部地域は流行が最も深刻な状態にありますが、全力で対策への努力が続けられ、感染地域の拡大を阻止することに注がれています。最も流行が深刻である3か国を通しての患者死亡率(致死率)は、信頼のある記録に基づく全症例では70%です。

 2015年1月1日までにエボラウイルス病に対する安全な埋葬と患者隔離の達成を100%にするという国連エボラ緊急対策ミッション(UNMEER)目標に向かって、流行3か国への介入が続けられています。いくつかの地域では配備の不均等がありますが、国のレベルでは患者隔離と埋葬への対応能力が整いつつあります。

 WHOのロードマップの体系(リンク)では、報告は3つのカテゴリーに分類されます。ここでは、このうち2つのカテゴリー、(1)広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、(2)初期の症例が生じた国、あるいは局所的な感染が発生している国(マリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ合衆国)についての報告を取り上げています。

1. 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国
 ギニアとシエラレオネの各保健省から12月21日付けで、リベリアの保健省から12月20日付けで報告されたエボラウイルス病の発生状況によれば、患者数が19,463症例(確定症例、可能性の高い症例、疑い症例を含む)、死亡者数が7,573症例となっています(表1)。データはWHOの地域事務局からの報告です。

 流行国の人口でみた患者発生数は、人口10万人あたり、ギニアでは患者数が24人、死亡者数が15人、リベリアでは同199人および85人、シエラレオネでは157人および45人となっています。

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い症例、確定症例、疑い症例の症例数および死亡者数141225_WHO_ebola_roadmap_table1.jpg

注釈:データは各国の保健省からの公式情報をWHOの各国事務局が報告したものです。これらの数値は集計の検討によって変わることがあります。*再分類された疑い症例と可能性の高い症例の割合が高いために報告が見送られています。** 過去12/21のデータは欠損です。
最新の情報はこちらをご参照ください。
http://apps.who.int/gho/data/node.ebola-sitrep.ebola-summary?lang=en

 確定症例と可能性の高い症例の層別解析では、累積小生数は男女ともに同程度で、男性が10万人あたり73、女性が同75でした。年齢別では、15歳未満の小児と比較して、15-44歳の成人では3倍(10万人あたり32に対して同95)、45歳以上の人では4倍(同120)の感染がありました。これは3か国ともに同じでした。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図4:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラウイルス病の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図template3.jpg

※データは各国からの状況報告に基づいています。地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいはその国境および境界の範囲が完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。リベリアにおける12/21のデータは欠損です。ギニア、シエラレオネ、マリからのデータは過去21日間の診断確定症例によるものです。(原文のデータ最終日が異なりますが、そのまま訳しています。)

医療従事者の感染
 12月21日までに、合計666名の医療従事者がエボラウイルス病に感染しました。このうち366名が亡くなっています。この合計数には、マリ、ナイジェリア、スペイン、アメリカ合衆国で感染した計17名が含まれています。12月21日の週にはギニアで6名(コワイヤ5名、カンカン1名)、リベリアで1名(モンセラード)の感染が報告されています。

 表6:医療従事者の患者数および死亡者数141225_WHO_ebola_roadmap_table6.jpg

※データは保健省により報告された公式情報に基づいています。これらの数値は継続して行われている再分類、遡っての調査、利用できる検査結果の検討によって変わることがあります。*12月21日のデータが欠損しています。

2.  初期の症例が生じた国、あるいは限局的な伝播が生じている国
 現在までに、マリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ合衆国の5か国で、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から流入してきた症例が報告されています。

 マリでは、現在では8人(診断確定7例、可能性の高い例1例)の患者が報告され、6人が死亡しています。最近の7症例は首都Bamako(バマコ)で発生しており、10月24日に死亡したKayes(カイ)での最初の症例とは関係がありません。最後の確定患者における2回の陰性結果が12月6日に得られ、同11日に退院しました。最初の症例とバマコで発生した症例に関係した接触者は全員が21日の健康監視期間を終えました。アメリカ合衆国では、死亡者1名を含む4例の感染がありました。ニューヨークの医師とテキサスの看護師2人は2回のエボラ検査陰性の結果を得て退院しました。すべての患者が退院し、この国では全ての接触者が21日間の健康監視期間を完了しました。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap. Situation report. 24 December 2014.
http://www.who.int/csr/disease/ebola/situation-reports/en/?m=20141224