2015年01月05日更新 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況

 2014年12月30日に発表されたWHOの情報によりますと、香港特別行政区政府は、12月27日に鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染した患者が発生したことを検査で確認しました。

症例の詳細情報
・68歳 女性。患者は2014年12月19日に発症し、19日と23日に応診が行われた後、25日に入院しました。現在、重篤な容態にあります。

 これまでの疫学調査では、患者は2014年12月13日に深セン市に旅行し、その日のうちに香港に戻っています。患者は香港での発症までにウェット・マーケット(生鮮市場)に行ったことはなく、生きた家禽との接触歴もありません。

 患者は香港以外の場所で感染したと考えられています。衛生防護センター(CHP)は感染源を調査するために、広東省の健康保健局と連絡を取っています。また、CHPは患者との濃厚接触者の調査を行っています。

 WHOは鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況の厳重な監視とリスク評価を続けています。これまでのところ、全体的なリスク評価は変わっていません。

WHOからのアドバイス
 WHOは、鳥インフルエンザの発生が確認されている国への渡航者に対し、養鶏場への立ち入り、生きた家禽類をさばく市場での動物との接触、家禽を解体する場所への立ち入り、家禽や動物の排泄物で汚染されている可能性のあるあらゆる物体との接触を避けるよう助言しています。また、渡航者は石鹸と水で手をよく洗い、食品の安全と衛生習慣を維持すべきです。

 WHOは、この事象に関連して、特別な入国スクリーニングおよび渡航や貿易の制限を行うことを推奨していません。鳥インフルエンザが懸念される地域の渡航中や帰国後に、渡航者が重症の急性呼吸器症状を発症した場合には、鳥インフルエンザへの感染を鑑別診断として念頭におく必要があります。

 WHOは、国際保健規則(2005)に基づき、重症急性呼吸器感染症(SARI)のサーベイランスを含むインフルエンザのサーベイランスの強化を継続し、通常と異なる傾向がみられた症例については慎重に検討を重ねることを各国に促しています。さらに、国民の健康促進の活動を続けていくことを求めています。

 中国に滞在される方は、今後も情報に注意していただくとともに、手洗いや咳エチケットをこころがけてください。また、鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしてください。入国の際に、発熱、咳、喉の痛みなどの症状がある場合には、検疫所にご相談ください。

出典

WHO. Global Alert and Response (GAR),
Disease Outbreak News: Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China.
30 December 2014.
http://www.who.int/csr/don/30-december-2014-avian-influenza/en/