2015年02月12日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第6週)

 2015年2月11日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は22,894人、死亡者数は9,177人になりました。

註1:エボラ出血熱の記載は、以後、法令で使用されているエボラ出血熱に置きかえて記載しています。
註2:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況、感染が波及した国での対応状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

1週間の患者発生数は2週連続で増加しています。2月8日までの1週間に報告された新たな確定患者数は、合計で144人でした。ギニアでは、前週の39人から大幅に増加して65人となりました。シエラレオネでは、新たな確定患者数は76人で流行が広範囲に残っており、西部地方のポート・ロコでは流行の再燃が第2週から続いています。リベリアでも、僅かながら新たな確定患者が報告され続けています。

患者の発見と管理、埋葬の実施、地域社会での取り組みの改善にもかかわらず、患者発生数の低下は失速気味です。ギニアでは患者数が大幅に増加し、シエラレオネで拡がり続ける感染の伝播はまだまだ患者発生数をゼロにするために克服しなければならない多くの課題があることを示しています。流行を終わらせるために必要な施設基盤も、体制も、人員も整えられています。今は、対応策を完全に実行に移さなければなりません。

ギニアから報告された新たな確定患者数の急上昇は、首都コナクリ(21人)とForecariah(フォレカリア)県(26人)からのものです。コナクリとフォレカリア、そしてギニアの多くの地域では、地域社会の取り組みが依然として課題として残されています。2月8日までの1週間に流行が及んだ地方の1/3の県で安全保安上の事例が少なくとも1件報告されました。地域社会の協力に基づく効果的な接触者の追跡は課題が真実であることを示しています。2月1日の週では、接触者登録の中から発生した患者は42人のうち7人でした。地域の組織から報告された21人のエボラ出血熱陽性死亡者を含む34件の埋葬で安全性に欠けていることが報告されました。

新たな確定患者7人がギニア東部のローラ県から報告されました。現地活動チームが、西部地域での準備状況を把握するためにローラ県に隣接するコートジボワールに派遣されています。

国境越えの調査を強化するために、ギニア、マリ、セネガルの三者で会議が重ねられ、患者追跡の準備のための対策が計画されています。

リベリアから報告された新たな確定患者数は3人でした。患者は全員がモンセラード郡の同じ地域の同一の感染源に起因していました。

シエラレオネでは、12月から1月末までの患者発生数の急激な減少に続き、現在では拮抗している状態です。2月8日までの1週間には患者76人が報告され、2月1日までの1週間の80人からは減少していることが報告されました。しかし、1月25日までの1週間の65人よりは多くの患者数が報告されています。新たな確定患者が報告されている7地方では流行が広く残っています。2月8日までの1週間には、安全性に欠ける埋葬41件が報告されました。

入院患者での致死率(信頼のある記録に基づく全入院患者から計算された結果)は依然として高く、流行3か国で53%から60%の間です。

1. 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が約23,000人となり、死亡者数も約9,000人(たくさんの未知の報告があります)となりました。2月8日までの1週間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで65人、リベリアで3人(2/8のデータは欠損です)、シエラレオネで76人でした。流行が始まった当初は、報告された疑い患者の多くがエボラ出血熱の感染者でした。現在では、監視体制が改善されたことにより、疑い患者でのエボラ出血熱の感染者の割合は大幅に小さくなりました。したがって、新たな確定患者の発生数は、流行当初よりも正確な状況を映し出しています。

・確定患者と可能性の高い患者からの層別解析では、患者数はおよそ男女同数であることを示しています。10万人あたりの患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍、45歳以上の成人では約4倍になっています。

・流行3か国では830名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、488名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150212_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

注釈:データは各国の保健省からの公式情報です。これらの数値は再分類・再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**2/8のデータは欠損です。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図4:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図150212_map4.jpg

注釈:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

2.  初期の症例が発生した国、あるいは限局的な感染の伝播が生じた国

・マリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国の6か国で、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から流入してきた症例が報告されています。

・イギリスでは、公衆衛生当局が2014年12月29日にスコットランドのグラスコーでエボラ出血熱患者の発生を確認しました。この患者はシエラレオネのエボラ治療センターでボランティアとして働き帰国した医療従事者です。患者は12月29日に隔離された後に、ロンドンの病院で治療を受けました。患者は1月23日にエボラ出血熱検査に対する2回目の陰性結果を得て、24日に退院しました。全ての接触者は21日の健康監視期間を完了しました。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 11 February 2015.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/152219/1/roadmapsitrep_11Feb15_fre.pdf?ua=1&ua=1