2015年02月17日更新 太平洋地域での症状・疾患サーベイランス報告 (更新1)

 2015年1月5日(第2週)から2015年2月1日(第5週)までに公表されたWHO西太平洋地域事務局(WPRO)のサーベイランス情報によりますと、太平洋地域で以下のような疾患の発生が報告されています。

急性発熱と発疹:キリバス、パラオ、ツバル、フランス領ポリネシア、トンガ
遷延性発熱:アメリカ領サモア、クック諸島、キリバス、ソロモン諸島、トンガ
下痢:グアム、ミクロネシア連邦、トケラウ諸島、ニウエ
インフルエンザ様疾患:アメリカ領サモア

疾患別の発生状況

チクングニア熱
・チクングニア熱の流行が、アメリカ領サモア、クック諸島、フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、サモア及びトケラウ諸島で続いています。
・フランス領ポリネシアでの2015年1月25日付けの情報では、2014年10月10日からのチクングニア熱の患者数は69,000人を越えたと推定されています。728人が入院しました。48人が重症で、9人が死亡しています。これまでの感染者から7例のGBS(ギラン・バレー症候群)が発生しました。流行は徐々に低下してきています。
・サモアでの2015年1月25日付けの情報では、4,431人の患者が報告されました。毎週の患者数は減る傾向にあります。

・クック諸島では1月25日までに、チクングニア熱に対する迅速診断テストで陰性だったデング熱様の患者が13人報告されています。2014年11月以降、Louis Malarde研究所(ILM)で7人のチクングニア熱患者が確認されました。

・ニューカレドニアでは1月20日までに、50人の感染が検査で確認されました。

デング熱
・デング熱の流行がフィジー、フランス領ポリネシア及びトンガで発生しています。
・フィジーでの2月2日付けの情報では、は北部区域で72人の検査確定患者が報告されました。流行はMacuataの一部区域、特にいなかの地域に局在化しています。検体がフランス領ポリネシアのLouis Malarde研究所(ILM)へ亜型の検査のために送られており、結果を待っているところです。
・フランス領ポリネシアではデング熱1型の流行が続いています。1月25日までに8人の患者が確認されました。毎週の患者報告数は減ってきています。

・トンガでは今年に入って1月22日までに、NS1抗原検査で合計24人の患者が確認されました(昨年はNS1抗原検査で46人の患者を確認)。このうちの数人が入院し、2人にデング出血熱症状がみられました。これまでに、死亡者は報告されておりません。

レストスピラ症
 フランス領ポリネシアで、1月25日までに8人のレストスピラ症患者が報告されています。このうち、14歳の児童が亡くなっています。

麻しん
・パプア・ニューギニア、ソロモン諸島で麻疹の流行が起こっています。
・バヌアツでは1月11日から25日までに5人の皮疹を伴う高熱患者の報告がありました。これらの患者は麻しんと臨床症状がよく似ています。確認検査のために、検体が集められ、フィジーの疾病対策センターに送られています。

・パプア・ニューギニアでは、2014年12月15日までに流行する22地方から2,274人の患者を検査にて確認しました。このうち、365人が死亡しています。2014年には、いくつかの地方ではワクチン接種のキャンペーンが行われ、生後4か月から30歳を対象に接種が完了しました。

・ソロモン諸島では、1月15日までに、西部地方でいくつか散発的に患者の発生がみられることを除けば、ほとんどの地方で報告される患者数は減りました。2014年12月19日から生後6か月から30歳を対象に接種のキャンペーンが行われ、完了しました。

腸チフス・パラチフス
 フィジーでは、北部区域で予期していない集団感染がありました。2015年1月22日までに、24人の患者が検査で確認されています。

 関連地域へ渡航、滞在される方は、今後も情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除している場所での滞在を検討してください
できるだけ皮膚の露出部を少なくする長袖のシャツ、ズボンを着用してください
流行地域で屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤の皮膚の露出部への使用を考えてください
(使用する際は、注意事項をよく読み指示された使用法を守ってください。濃度が濃く、肌に炎症を起こす物もあります。日焼け止めは、虫よけよりも先につけて使用してください。順番を間違えると効果が弱まります。)
肌が敏感な子ども、とくに乳児での虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。炎症を起こすことがあります。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳で被うことを考えてください。

心配な場合には早めの受診を 

海外で発熱などの症状が出たら、早目に医療機関を受診してください。
また、帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関を受診してください。受診方法については検疫所や保健所でも相談することができます。
医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

WPRO. Emerging disease surveillance and response.
Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 5 ending 1 Feburuary, 2015
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-1-February-2014/en/

Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 4 ending 25 January, 2015
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-25-January-2014/en/

Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 3 ending 18 January, 2015
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-18-January-2014/en/

Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 2 ending 11 January, 2015
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-11-January-2014/en/