2015年02月19日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第7週)

 2015年2月18日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は23,253人、死亡者数は9,380人になりました。

註1:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況、感染が波及した国での対応状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

2月15日までの1週間に報告された新たな確定患者数は、合計で128人でした。ギニアでは、前週よりは減って、新たに52人の確定患者が報告されました。この減少傾向は1月25日(の週)以来です。シエラレオネでは、新たな確定患者数が74人で流行は広範囲に残っています。首都フリータウンが最も深刻で、45人の確定患者が報告されました。リベリアでは、2月12日からの4日間に新たに確定患者2人が報告されました。

地域社会との効果的な関わりは、ギニア、リベリア、シエラレオネのたくさんの地域で患者発生数を成功裡にゼロにもっていくためのひとつの鍵でした。しかし、いくつかの地域では未だ課題として残っています。流行各国は前週と比べてエボラ対策に関係する保安上の事件が増えたことを報告しています。2月15日までの週に、ギニアでは39件、シエラレオネでは45件の安全性に欠けた埋葬が報告されており、治療施設から離れた地域生活の中で亡くなったご遺体から採取された検体で検査が実行されたものだけで、40件以上の新たな確定患者が特定されました。これらのご遺体は、最初に症状を発現したときに、彼らが救命処置を受けていない可能性だけでなく、彼らが隔離される以上に地域社会の他の人々がエボラ出血熱に感染するより大きな危険を与えていることになります。接触者の追跡も流行地域の協力に依存しています。地域社会の協力が確保されていなければ、感染の連鎖を追跡するという重要な仕事が極めて困難となります。ギニア東部のローラ県での地域社会との連携の成功は、最近、安全性を欠いた埋葬に関係する患者と接触者を追跡することや、突然の局所的な患者発生を制御することへの対策を可能にしました。同じような飛躍を流行が残る地域でも確立していかなければなりません。

ギニアから報告された新たな確定患者数の多くは、首都コナクリ(13人)とForecariah(フォレカリア)県(24人)からのものです。セネガルと国境を接するギニア北部のマリ県でも新たな確定患者2人が発生しました。

コートジボワールの国境地域で監視を強化するための取り組みが続けられています。国境での監視を強化するために、さらなる取り組みへの準備がギニア・ビサウ、マリ、セネガルで今月後半に計画されています。

リベリアからは新たな確定患者数2人が報告されました。患者は全員がモンセラード郡の同じ地域の同一の感染源に起因していました。

シエラレオネでは、12月から1月末までの患者発生数の急激な減少に続き、現在は拮抗している状態です。2月15日までの1週間には患者74人が報告されました。前週は76人でした。

入院患者での致死率(信頼のある記録に基づく全入院患者から計算された結果)は依然として高く、流行3か国で53%から64%の間です。

1. 広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が23,000人を越え、死亡者数も9,000人(たくさんの未知の報告があります)を越えました。2月15日までの1週間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで52人、リベリアで2人(2/13,14,15のデータは欠損です)、シエラレオネで74人でした。

・確定患者と可能性の高い患者からの層別解析では、患者数はおよそ男女同数であることを示しています。10万人あたりの患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍、45歳以上の成人では約4倍になっています。

・流行3か国では833名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、488名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150219_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

注釈:データは各国の保健省からの公式情報です。これらの数値は再分類・再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**2/13,14,15のデータは欠損です。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図4:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図150219_Fig4.jpg

注釈:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。リベリアの2/13,14,15のデータは欠損です

2.  初期の症例が発生した国、あるいは限局的な感染の伝播が生じた国

・マリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国の6か国で、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から流入してきた症例が報告されています。

・イギリスでは、公衆衛生当局が2014年12月29日にスコットランドのグラスコーでエボラ出血熱患者の発生を確認しました。この患者はシエラレオネのエボラ治療センターでボランティアとして働き帰国した医療従事者です。患者は12月29日に隔離された後に、ロンドンの病院で治療を受けました。患者は1月23日にエボラ出血熱検査に対する2回目の陰性結果を得て、24日に退院しました。全ての接触者は21日の健康監視期間を完了しました。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 18 February 2015.
http://apps.who.int/ebola/sites/default/files/atoms/files/WHO%20Ebola%20Situation%20Report_18_02_2015.pdf?ua=1