2015年03月18日更新 腸チフス・パラチフスの流行-ウガンダ

 2015年3月17日にWHOから公表された情報によりますと、ウガンダの保健省は2月24日にWHOに腸チフスの流行を通知しました。

概要
 流行は2015年の始めに首都カンパラで始まりました。3月5日までに合計1940人の疑い患者が報告されています。流行は首都カンパラの一番の繁華街から始まり、現在では首都の全域と隣接する地域に拡がっています。感染者のほとんどは20歳から39歳の男性です。患者の大半は商業地区で仕事をしている者か、日雇い労働者です。食べ物や飲み物の商売人も感染しており、そのため腸チフスは広域へ拡散する危険があります。流行が始まった頃、チフス菌が検査において16検体中4検体で確認されました。さらに、流行中に検査された検体からパラチフス菌A群も5検体が分離されました。細菌に汚染された飲み水やジュースが主な感染源であると特定されました。検査された水源の大半は大腸菌と糞便物質でひどく汚染されていました。

公衆衛生における対策
 国家の対策本部が流行を抑えるために設置されています。WHO、アメリカ疾病対策センター、ユニセフ、AFENET(African Field Epidemiology Network)、赤十字、その他からの支援者とともに、ウガンダ政府は感染予防対策を実施しています。患者の管理が続けられています。サーベイランスを改善し、エビデンスに基づいた意思決定のためのガイダンスを作成・配備するために、発生状況を絶えず監視しています。安全性を欠いた水源は閉鎖され、流行対策の行動計画は最終段階にあります。安全な水が流行地で提供され、(流行地域の)人々に取るべき行動を周知させるために、集中的に地域への活動員の投入が続けられています。流行が拡大する危険性が高いという理由から、たくさんの活動分野からのアプローチの強化、有効性のある行動計画を適切なタイミングでの実地するためのサーベイランスと財源を支援する質の高い人的資源を含めて、流行に対する世界的そして体系的な対策を提供するための緊急介入が必要とされています。

背景
 腸チフスは、チフス菌によって引き起こされる細菌感染症です。感染は感染者の糞便や尿で汚染された食べ物や飲み物を摂取することによって起こります。症状は、通常、細菌との接触後1-3週間で発現します。症状は軽症のことも、重症になることもあります。症状には、高熱、不快感、頭痛、便秘や下痢、胸部に出現するバラ疹、脾臓や肝臓の肥大があります。腸チフスは抗生物質での治療が可能です。しかし、通常の抗生物質の効かない耐性菌が拡がっています。無症候性の感染キャリアーは食材の取り扱いからは外すべきです。

WHOの推奨について
 WHOは、この流行に関して現在入手できている情報を元に、現在、いかなる移動や貿易の制限も推奨してはいません。

出典

WHO, Global Alert and Response (GAR). Typhoid fever – Uganda. 21 November 2014
http://www.who.int/csr/don/17-march-2015-uganda/en/