2015年03月19日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第11週)

 2015年3月18日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は24,701人、死亡者数は10,194人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況、感染が波及した国での対応状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

3月15日までの1週間に新たに報告された確定患者数は、合計150人になりました(前週は116人)。ギニアでは新たに患者95人が報告されました。これは2015年になって最も多い人数です。シエラレオネでは、同期間での新たな確定患者は55人でした。これは、2014年6月以来、この国での最も少ない人数です。リベリアでは、3週連続で新たな確定患者は報告されていません。エボラ出血熱検査での2回の陰性結果を得てから3月15日で12日になります(流行が終息したと考えるには42日を経過する必要があります)。

ギニアとシエラレオネでは、3月15日までの1週間に12の地域で確定患者が報告されました。これらの地域は、地図上では首都コナクリから北部と首都フリータウンから南部を取り囲むように位置しています。過去21日間に確定患者が追加報告されたのは4地区で、シエラレオネの中央部と東部のKono(コノ)地区及びTonkolili(トンコリリ)地区、ギニア東部のLola(ローラ)地区とMacenta(マセンタ)地区でした。

現在、感染伝播は地図上では比較的狭い回廊状の地域に限定されていますが、地域の住民は流動性が高く、周りの地区、周りの国の至る処に大きく移動しています。患者および接触者の移動を制限することが、新たな流行の火種を抑えるための課題であり、不可欠です。

ギニアでの鍵となる対策の指標を見ると、感染伝播が制御される前に克服すべき大きな課題が残っていることを示唆しています。3月15日までの1週間に41人のエボラ出血熱による死亡が報告されましたが、半数以上の23人が地域社会で死後に確認されたものです。3月8日までの1週間に登録された接触者の中から発生した確定患者の割合は低く(28%)、18件の安全性を欠いた埋葬が行われていました。こうして集められた指標はギニアでの流行は今も未確認の感染連鎖の中から起きていることを示しています。

リベリアでは、3月15日までの1週間に125人の疑い患者が報告されました。しかし、エボラ出血熱検査での陽性者はいませんでした。今では、最後に確認された感染連鎖から登録された接触者全員が21日間の健康監視期間を終えています。

ギニアとは対照的に、シエラレオネでの鍵となる指標は今までよりも有望な先行きを示しています。3月8日までの1週間に2/3以上(67%)の確定患者が接触登録者の中から発生していましたが、3月15日までの1週間ではエボラ出血熱での死亡が地域で死後に確認されたのは62人のうち6人でした。同時期に安全性を欠いた埋葬が行われたのは1件でした。ギニアのForecariah(フォレカリア)県と国境を接する首都フリータウン北部のKambia(カンビア)では、3月8日までの1週間に新たに確定患者7人が報告されました。このうち、地域社会の中で死を迎え、接触者登録されないままに、死後に感染が判明した患者が5人いました。

閉鎖が適当とされた時と場所でのエボラ治療センター及び地域ケアセンターを安全に閉鎖するためのガイドラインを完成させるために、会議が3月14日と15日にフリータウンで開催されました。

3月15日までの1週間に、新たに11名の医療従事者の感染が報告されました。ギニアの首都コナクリで3名、フォレカリアで1名、さらにシエラレオネのボンバリで4名とポート・ロコで3名です。これで、流行が始まって以来の流行3か国で報告された医療従事者の感染者総数は852人に達し、死亡者は492名になっています。さらに、エボラ出血熱検査が陽性と判明した2名の医療従事者と多数の濃厚接触者が3月15日の週までに医学的見地からデンマーク、英国、米国に退避しました。

1.広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が25,000人を越え、死亡者数も10,000人を超えたことが報告されています(たくさんの未知の報告があります)。3月15日までの7日間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで95人、リベリアで0人、シエラレオネで55人でした。

・確定患者と可能性の高い患者からの層別解析では、患者数はおよそ男女同数となっています。10万人あたりの患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍、45歳以上の成人では約4倍になっています。

・流行3か国では852名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、492名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150319_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

注釈:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類・再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図4:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図150319_ebolamap.jpg

註:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

2.  初期の症例が発生した国、あるいは限局的な感染の伝播が生じた国

・マリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国の6か国で、広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国から流入してきた症例が報告されています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 18 March 2015.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/156273/1/roadmapsitrep_18Mar2015_eng.pdf?ua=1&ua=1