2015年03月27日更新 アフリカにおける流行感染症の報告

 2015年2月に世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局(AFRO)から発行された Outbrak Bulletin (流行発生報告、Vol. 4 Issue 6, 13 February 2015)において、2014年のアフリカでのエボラ出血熱、コレラ、髄膜炎、ポリオの発生状況が報告されています。このうち、個別に取り上げられていないコレラと髄膜炎についてまとめています。原文には図表も掲載されています。詳細については原文をご参照ください。

概観

 イベント管理システムを通じた早期警戒システムからのデータによれば、2014年1月から12月までの公衆衛生イベントは58件で、そのうち感染症が95%(55件)、自然災害が3%(2件)、化学事故が1%(1件)でした。感染症では、コレラの報告がもっとも多く31%、続いてエボラ出血熱13%、デング熱13%、髄膜炎11%、ポリオ7%でした。

コレラ

 コレラの流行は、まだ、いくつもの国で続いています。2014年1月から12月までに、17か国から1,881人の死亡者(致死率1.8%)を含む合計101,987人のコレラ患者が報告されました。ナイジェリア(35%)、ガーナ(28%)、コンゴ民主共和国(21%)の3か国で患者の85%が報告されています。

 2014年に報告された患者数は2013年の2倍になっています。2013年には17か国からコレラ患者49,465と死亡者1,197人(致死率2.4%)が報告されました。

 コレラの流行に取り組む中で、WHOとその協力者は、地域連携、サーベイランス、検査、患者管理、社会地域活動に対してそれぞれの保健省への支援を継続的に提供しています。この地域でのコレラ流行の感染制御を強化するためには、公衆衛生、即ち、水、衛生設備と衛生習慣に対する意識を高めることが重要です。さらには適切な患者管理と医療品供給の再分配への意識を高めることが重要です。

髄膜炎

 2014年1月から12月までに、18か国から1,907人の死亡者を含む合計21,539人の髄膜炎患者が報告されました。致死率は8.9%と推定されています。5か国22地域(ベナン2地域、エチオピア同12、ガーナ1、ギニア1、ナイジェリア6)では警戒レベルを超えました。2013年の同期間には、1,742人の死亡者(致死率9.3%)を含む合計18,786人の髄膜炎患者が報告され、4か国6地域で警戒レベルを超えていました。

 警戒レベルを超えた地域で同定された最も流行している病原体は、髄膜炎菌(68%)と肺炎球菌(29%)でした。髄膜炎菌が確認された1,248検体のうち、最も頻度の高い血清群はNm W135(81%、n=1,007)でした。

 2013年には、警戒レベルを超えた地域で同定された最も流行している病原体は、髄膜炎菌(41%)と肺炎球菌(55%)でした。

 髄膜炎の流行に取り組む中で、WHOは協力者と共同で、サーベイランス、対策としての予防接種キャンペーンの計画と実施を強化し、流行地域の人々を対象とした適正なメッセージの普及を確実にしようとする保健省を支援しています。

 アフリカへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。 

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