2015年04月09日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第14週)

 2015年4月8日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は25,550人、死亡者数は10,587人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

4月5日までの1週間に新たに報告されたエボラ出血熱の確定患者数は、30人でした。これは、2014年5月以降で最も少ない数です。ギニアでは、患者数が前週の57人に対して21人に減りました。リベリアでは、確定患者は報告されませんでした。シエラレオネでは、確定患者数が5週連続で減り、3月29日までの25人から、4月5日までの週に、9人まで減りました。

ギニアで4月5日までの1週間に、少なくともひとりの患者が報告された県は合計6県でした。前週は7県でした。流行がみられた県は首都コナクリを含む西部周辺地域です。ギニアとシエラレオネでは、4月5日までの1週間に確定患者が報告された県/地区は合計で10か所でした。これは、前週の12か所よりも減っています。今回の大流行の発生以来、ギニア、リベリア、シエラレオネで少なくともひとりの患者が報告された55地区のうち、35地区では6週間以上ひとりの患者も報告されていません。

患者発生数が減少し、流行地域が縮小していく状況の中で、リベリアとシエラレオネでの治療への対応能力は需要を上回っています。そのため、両国の国家規制当局は、WHOからの技術指導の下で、余剰施設を段階的かつ安全に閉鎖していく計画を実行に移してきています。それぞれの国は、地図上の対象範囲を戦略的に網羅できる配置にして、直ぐに追加対応できる予備の施設を開設できるようにしながら、高度なエボラ治療センター中核施設を保持する計画です。

ギニアでの対策の指標はモザイク模様を示しています。4月5日までの週に、エボラ出血熱で死亡した19人のうち7人(37%)が地域での死後の検査で発見されました。前週は35人中15人(43%)でした。しかし、安全性を欠いた埋葬は、前週の20件に対して、今週は21件が報告されました。登録された接触者から発生した確定患者の割合は、3月22日の週での53%に対して3月29日の週には48%とやや後退しました。これらのデータを集約すると、調査では状況は改善されつつあるものの、未知の感染連鎖の存在は今後数週間においても新たな患者の感染源が存在し得ることを示しています。

シエラレオネでは、4地区、カンビアで2人、ポート・ロコで1人、首都フリータウンの西部郊外で1人、西部市街地で5人が報告されました。

シエラレオネでは、4月5日までの1週間に患者発生0人が3日ありました。この期間における安全性を欠いた埋葬の報告はなく、地域社会において死後の検査でエボラ出血熱が陽性と判明した割合は32人中3人(9%)で低い割合でした。また、この期間における検査検体からのエボラ出血熱陽性検出数も1524検体中10検体(1%)で低い割合にとどまりました。これらは患者発生数の減少が続いていることへの信頼を裏付けるものです。しかし、登録された接触者から発生する患者の割合は、2週連続で低下して、3月29日の週(データを利用可能な直近の週)には56%となりました。これは、まだ課題が残っていることを示唆しています。

リベリアでは、直近に確定された患者が3月27日に死亡しました。感染源を特定するための調査が続けられています。この患者と関わりのある332人の接触者全員が健康監視下に置かれています。全国全域にわたって頑強な警戒体制が維持されています。3月29日までの週に310検体でエボラ出血熱の検査が行われましたが、確定患者の発生はありませんでした。

4月5日までの1週間に、新たに感染した医療従事者はでておりません。流行が始まって以来の感染者総数は861名となっています。45日間の緊急対策の強化が、ギニア西部で宣言されたことを受けて、いくつかの民間診療所がエボラ出血熱患者を施設内で治療した後に閉鎖されています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計25,515人となりました。死亡者も10,000人を超えています(たくさんの未知の報告があります)。4月5日までの7日間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで21人、リベリアで0人、シエラレオネで9人でした。

・確定患者と可能性の高い患者からの層別解析では、患者数はおよそ男女同数となっています。10万人あたりの患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍、45歳以上の成人では3倍から5倍になっています。

・流行3か国では861名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、499名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150409_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図2:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図150409_ebolamap.jpg

註1:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

註2:原文の図6には患者が最後に確認された日からの日数が示されています。発生地域と終息してきている地域が色分けされています。原文をご参照ください。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 8 April 2015.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/161244/1/roadmapsitrep_8Apr2015_eng.pdf?ua=1&ua=1