2015年04月16日更新 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新7)

 2015年4月15日付けで公表された世界保健機関(WHO)の情報によりますと、中国の国家衛生・計画出産委員会(NHFPC)は4月10日に、死亡者4人を含む新たな鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染者20人を確定検査で確認したことをWHOに報告しました。

 発症日は2015年2月14日から3月21日までです。患者の年齢幅は32歳から80歳で、平均年齢は55歳でした。これら20人のうち、15人(75%)が男性でした。大半(18人、90%)では生きた家禽との接触機会が報告されています。医療従事者が1人いましたが、その医療従事者も家禽との接触機会がありました。集団感染は報告されていません。患者は、安徽省(3人)、福建省(2人)、広東省(4人)、山東省(1人)、浙江省(10人)の5つの省から報告されました。

中国政府は以下のサーベイランスと感染制御対策をとっています
1. 疫学および病因学的な監視と状況分析の強化
2. 患者管理と治療の強化
3. 国民への情報提供と国民とのリスク情報の相互伝達の指揮

 WHOは、最新の情報に基づいて疫学的な発生状況を評価しながら、さらなるリスク評価に努めています。全体として、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの公衆衛生上のリスクは変わっていません。2か月前と比較して、感染者の数は減っており、新たな省での感染の報告もありません。鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染者は、今後も周辺地域で散発的に発生することが予想されます。もし、流行地域から国境を越えて旅行する者がいれば、旅行中又はその到着後に他の国で感染者が発見されるかもしれません。もし、このような事例が発生しても、このウイルスは、簡単に人から人への直接感染を起こす能力はなく、地域レベルで感染が拡がるとは考えられていません。

WHOからのアドバイス
 WHOは、鳥インフルエンザの発生が確認されている国への渡航者に対し、養鶏場への立ち入り、生きた家禽類をさばく市場での動物との接触、家禽を解体する場所への立ち入り、家禽や動物の排泄物で汚染されているとみられるあらゆる物品との接触を避けることを助言しています。また、渡航者は石鹸と水で手をよく洗い、食品の安全と衛生習慣を維持すべきです。

 WHOは、この事象に関連して、特別な入国スクリーニングおよび渡航や貿易の制限を行うことを推奨してはいません。鳥インフルエンザが懸念される地域を渡航中又は帰国した直後に、渡航者が重症の急性呼吸器症状を発症した場合には、常に鳥インフルエンザへの感染を鑑別診断として考えておくべきです。

 WHOは、国際保健規則(2005)に基づき、重症急性呼吸器感染症(SARI)のサーベイランスを含むインフルエンザのサーベイランスの強化を継続し、慎重に通常と異なる傾向がみられた症例については検討を重ねることを各国に促しています。さらに、国民医療の事前計画の活動を続けていくことを求めています。

 中国に滞在される方は、今後も情報に注意していただくとともに、手洗いや咳エチケットをこころがけてください。また、鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしてください。入国の際に、発熱、咳、喉の痛みなどの症状がある場合には検疫所にご相談ください。

出典

WHO. Disease outbreak news, Global Alert and Response (GAR).
Human infection with avian influenza A(H7N9) virus - China. 15 April 2015
http://www.who.int/csr/don/14-April-2015-avian-influenza-china/en/