2015年04月16日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第15週)

 2015年4月15日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は25,826人、死亡者数は10,704人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要点に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

4月12日までの1週間に新たに報告されたエボラ出血熱の確定患者数は、37人でした。前週は30人でした。ギニアでは、患者数は前週の21人に対して28人に増えました。シエラレオネでは、前週と同数で9人が報告されました。リベリアでは、確定患者は報告されませんでした。

ギニアで4月12日までの1週間に、少なくともひとりの患者が報告された県は合計5県でした。前週は6県でした。流行地域は西部で、主にシエラレオネと国境を接するForecariah(フォレカリア)県に集中しています。ギニアとシエラレオネでは、4月12日までの1週間に確定患者が報告された県/地区が合計で8か所でした。前週は10か所でした。これは、2014年5月末以降で確定患者が報告された最少の地区数です。今回の大流行の発生以来、ギニア、リベリア、シエラレオネで少なくともひとりの患者が報告された55地区のうち、39地区では6週間以上ひとりの患者も報告されていません。

患者発生数が減少し、流行地域が縮小していく状況の中で、リベリアとシエラレオネでの治療への対応能力は需要を上回ってきています。そのため、両国の国家規制当局は、WHOからの技術指導の下で、余剰施設を段階的かつ安全に閉鎖していく計画を実行に移してきています。それぞれの国は、地図上の対象範囲を戦略的に網羅できる配置にして、直ぐに追加対応できる予備の施設を開設できるようにしながら、高度なエボラ治療センター中核施設を保持する計画です。

シエラレオネでは、カンビア(4人)、ポート・ロコ(1人)、首都フリータウンの西部市街地(4人)の3西部地区から報告されました。

シエラレオネでの対策の指標は、活動を支持し続けるものでした。4月12日までの1週間に、地域において死後の検査でエボラ出血熱が陽性と判明した死亡者は3人でした。検査検体からのエボラ出血熱陽性検出数は1,338検体中9検体(<1%)で低い割合にとどまり、登録された接触者から発生する患者の割合も増加しています(最新の期間での報告は67%)。これらは、この5週間続く患者発生数の減少傾向が今後も続くことへの信頼を高めるものです。

対照的に、ギニアでの対策の指標は、未だにモザイク模様を示しています。4月12日までの週に、エボラ出血熱で死亡した8人が地域での死後の検査で発見されました。加えて、登録された接触者から発生した確定患者の割合は、2週続けて50%を下回り、44%でした。明るい方の要素としては、4月12日までの週での検査数は518検体で、4週続けて増加していますが、エボラ出血熱の陽性検体は10%でした。

ギニアのフォレカリア県では、4月12日から15日に、患者の捜索と地域での注意喚起活動が行われました。この3日間で、29,000以上の家が訪問され、23人の疑い患者が発見され、検査が行われました。同様の活動は、ボッファ、コナクリ、コワイヤ、Dubreka(ドゥブレカ)、キンディアの各県でも実施される予定です。

リベリアでは、直近に確定診断された患者が3月27日に死亡しました。感染源を特定するための調査が続けられています。4月11日現在、患者と接触機会のあった2人が健康監視下に置かれています。全国全域にわたって高度に警戒体制が維持されています。4月11日までの6日間に、332検体でエボラ出血熱の検査が行われましたが、確定患者の発生はありませんでした。5月8日が最後の確定患者から42日の経過日となります。

4月12日までの1週間に、新たに医療従事者1名の感染がありました。流行が始まって以来の感染者総数は864名となっています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計25,791人となりました。死亡者も10,600人を超えています(たくさんの未知の報告があります)。4月12日までの7日間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで28人、リベリアで0人、シエラレオネで9人でした。

・確定患者と可能性の高い患者の数はおよそ男女同数となっています。患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍感染しやすいようです。45歳以上の成人では子どもよりも3倍から5倍感染しやすいようです。

・流行3か国では864名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、503名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150416_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**4月11日までのデータです。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図2:ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規および累積の診断確定および可能性の高い患者数の分布図150416_ebolamap.jpg

註:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 15 April 2015.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/161976/1/roadmapsitrep_15Apr2015_eng.pdf?ua=1&ua=1