2015年05月14日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第19週)

 2015年5月13日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は26,759人、死亡者数は11,080人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要約に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

5月10日までの1週間に報告されたエボラ出血熱確定患者数は、9人でした。患者数は、今年になって最低値の週別患者数でした。ギニアでは7人、シエラレオネでは2人が報告されました。シエラレオネでは、流行が始まって以降で初めて、5月10日までの1週間で2日以上確定患者ゼロの日が報告されました。5月12日現在、8日間連続で確定患者は報告されておりません。リベリアでは、5月9日にエボラ出血熱流行の終息が宣言されました。この日に、最後の確定患者が埋葬されてから42日が経ちました。この国は3か月間の(感染輸入への)厳重な警戒体制に入りました。WHOは、特にギニアやシエラレオネとの国境地域に焦点を当てて、2015年末まではこの国での職員の強化を維持することにしています。

ギニア、リベリア、シエラレオネで少なくともひとりの患者が報告された55地域のうち、43地域では6週間(42日)以上で患者が報告されていません。

ギニアから報告された確定患者7人のうち、6人はフォレカリア県から報告されました。ここでは数週間にわたって感染が集中しています。6人のうち、4人は県下中央部のMoussayahからの報告です。そこは、シエラレオネのカンビアと国境を接しています。Moussayahの西部と北東部にある県下のKaliah(カリア)と Sikhourou(セクルー)でそれぞれ1人ずつの確定患者が報告されています。ギニアで残る1人の患者はDubreka(ドゥブレカ)県から報告されました。この患者はこの地域での死後の検査で発見されました。調査では、まだ以前に報告された患者との関連を構築することができていません。

5月10日までの1週間にギニアから報告された7人のうち4人は、死後の検査で発見されました。7人のうち1人が以前に報告された患者との接触の登録者でした。5月10日までの1週間に、この数字には初回と反復の検査が含まれますが、合計529検体が検査されています。安全性を欠く埋葬が報告された件数は、地域で死亡が報告された368件のうち23件で、3週連続で減りました。これらの指標は、感染連鎖の追跡がまだまだ困難であり、来るべき週に患者発生数の増加や、または地理的な拡がりが起こる可能性があることを示唆しています。特に、ドゥブレカの患者とこれまでに確認された感染連鎖との間に疫学的な関連を構築できないことは懸念されることです。5月10日以降にドゥブレカ県から報告された簡易報告では、少なくとも3人の確定患者の追加があることが示されています。

シエラレオネから報告された2人の患者は、フリータウンの東部のひとつのChief(首長) 支配地域であるMoa Wharf 地域からでした。患者は、母親と10歳の娘で、彼女らはMoa Wharf 地域で以前に報告された患者との接触機会が確認されており、発症したときには健康監視下にありました。Hastings(ヘイスティングズ)のエボラ治療センターで治療を受け、母親はその後に2回目の検査での陰性結果を得ました。娘は、またエボラ検査陽性で、治療が続いています。

5月10日まで4週間にわたって、新たに感染した医療従事者は報告されていません。流行の発生以来、ギニア、リベリア、シエラレオネから868名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、507名が亡くなっています。しかし、WHOは5月12日に、イタリアからエボラ出血熱確定患者の報告を受けました。患者は5月7日にシエラレオネからイタリアに帰国した医療従事者です。患者は、5月10日に発症し、5月11日に感染症病棟のあるSardinia(サルディーニャ)のSassari(サッサリ)病院に搬送されました。5月12日に、臨床検体でエボラ出血熱陽性と確認されました。患者は、感染予防対策の下で、ローマの国立感染症研究所に搬送されました。患者は飛行機を降りて72時間を過ぎてから症状が現れたため、患者と同じ便に搭乗した飛行機の乗客に対する接触者追跡は必要ないと考えられています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計26,724人、死亡者は 11,065人となりました(この患者数は確定患者、可能性の高い患者および疑い患者から報告されたものです。この他にもたくさんの確認のとれない患者の結果があります)。5月10日までの7日間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで7人、シエラレオネで2人でした。リベリアでは5月9日に流行の終息が宣言されました。

・確定患者と可能性の高い患者の数はおよそ男女同数となっています。患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍から4倍感染しやすく、45歳以上の成人では子どもよりも4倍から5倍感染しやすいようです。

・ギニア、リベリア、シエラレオネから868名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、507名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、5月10日現在で18名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150514_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**リベリアでは、5月9日に最後の確定患者が埋葬されてから42日が経ったことから、エボラ出血熱流行の終息が宣言されました。現在、この国は3か月間の(感染輸入への)厳重な警戒体制に入っています。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図3:新規および累積の確定患者数の分布図150514_ebolamap.jpg

註:地図上で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の境界設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 13 May 2015.
http://apps.who.int/ebola/en/current-situation/ebola-situation-report-13-may-2015