2015年06月18日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第24週)

 2015年6月17日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。エボラ出血熱の患者数は27,341人、死亡者数は11,184人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要約に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

6月14日までの1週間に、前週の27人に対して、24人のエボラ出血熱確定患者が報告されました。ギニアでは4県(ボケ、コナクリ、ドゥブレカ、フォレカリア)から10人が報告されました。シエラレオネでは2地区(カンビア、ポート・ロコ)から14人が報告されました。

6月14日までの21日間にギニアとシエラレオネから報告された確定患者76人のうち、69人(91%)はギニアの3県(ボケ、ドゥブレカ、フォレカリア)とシエアレオネの2地区(カンビア、ポート・ロコ)から報告されています。69人のうちのほとんど(55人)は感染経路がよく把握されており、以前の患者との関連があり、登録され監視されている接触者の中から発生しています。これらの患者はそれぞれにさらなる感染のリスクを保有していますが、ほとんどの場合、そのリスクがよく理解され、それに応じて計画を立てることができています。しかし、69人のうちの14人と、この期間に他の県や地区から報告された患者7人のうち5人は、不明の感染源から発生し、たくさんのハイリスクの接触者や追跡不能の人たちとの関わりをもっています。このような患者と関わる人々のリスクを効果的に管理することが、発生数ゼロの達成には重要です。そのために、サーベイランスと対応策に対する一連の強化がギニアとシエラレオネの両国に導入されています。

ギニアでは、健康診断所が西部地方の県であるボケとコワイヤに設置されました。ドゥブレカでは6月7日からの6日間に1軒毎に患者の発見と注意喚起のキャンペーンを実施しました。その結果、確定患者1人を発見することに繋がりました。さらに、強化した調査からは、ギニアの首都コナクリから報告された患者3人が過去2週間にわたってたくさんのハイリスクの接触者と関わったことが報告され、追跡が行われています。3人はすべて首都以外の場所で感染しました。

シエラレオネでは、過去2か月にわたって感染を伝播し続ける原因となっている、患者、接触者、死体の秘かな移動を終わらせるために、カンビアとポート・ロコ地区で大規模な対策の計画が立てられています。対策には、接触者の同定と追跡の適応基準の拡大、隔離措置の遵守の向上と速やかに患者を報告し隔離させることを促す意識向上と、迅速な診断検査の利用範囲を広げることが含まれます。

ギニアでは、6月14日までの1週間に8県で健康監視下に置かれている接触者が1,927人いました。シエラレオネでは、3地区で443人の接触者が健康監視下に置かれていました。ギニアでは、6月14日までの1週間に660本の検体が検査されました。4%が陽性でした。シエラレオネでは、同じ期間に1,787本の新たな検体が検査されました。陽性率は1%以下でした。

ギニアでは、6月14日までの1週間に15件の安全性を欠いた埋葬が行われていました。これは地域社会での死者357人の4%に相当します。シエラレオネでは、6月7日までの1週間に、安全性を欠いた埋葬が1件行われていました。

ギニアでは4月6日に、シエラレオネでは5月14日に最後の医療従事者の感染が報告されました。しかし、シエラレオネのポート・ロコのTargrin(タグリン)地域で、他に確定患者が治療されていた同じ民間医療施設で感染しました。この患者は、同施設で治療されたたくさんの患者とともに、20人以上の医療従事者にも中程度もしくは高度と定義される患者との直接または間接の接触を起こしており、さらなる感染伝播に繋がる非常に高い可能性を持っています。流行の発生以来、ギニア、リベリア、シエラレオネから869名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、507名が亡くなっています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計27,305人、死亡者は11,169人となりました(その多くの患者の検査結果は不明ですが、この総計には可能性の高い患者および疑い患者から報告された死亡者を含みます)。6月14日までの7日間に報告された新たな確定患者数は、ギニアで10人、シエラレオネで14人でした。リベリアでは5月9日に流行の終息が宣言されました。

・確定患者と可能性の高い患者の数はおよそ男女同数となっています。患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人では約3倍から4倍感染しやすく、45歳以上の成人では子どもよりも4倍から5倍感染しやすいようです。

・ギニア、リベリア、シエラレオネから869名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、507名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、19名の感染と7名の死亡が報告されています)

 表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数150618_WHO_ebola_roadmap_table.jpg

註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**5月9日までのデータです。リベリアでの流行は、5月9日に最後の確定患者が埋葬されてから42日が経ったことから、終息が宣言されました。現在、この国は3か月間の(感染輸入への)厳重な警戒体制に入っています。***6月7日に報告されたフォレカリアからの確定患者1人、キンディアからの3人は偽陽性であったの削除されました。

※国別の患者数、死亡者数についても報告されています。各国毎の週別患者数の動向をみることができます。詳細については原文でお確かめください。

 図2:確定患者が報告された地図上の分布図(2015年6月14日の週)150618_ebolamap.jpg

註:ギニアのフォレカリア県、Sikhourouからの患者1人は示されていません。使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その国々あるいは完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 17 June 2015.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/176148/1/roadmapsitrep_17Jun15_eng.pdf?ua=1