2015年09月17日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第37週)

 2015年9月16日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。これまでのエボラ出血熱の総患者数は28,256人、死亡者数は 11,306人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要約に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

9月13日までの1週間に、エボラ出血熱確定患者5人が報告されました。全員がシエラレオネからです。ギニアでは、12か月以上の中で、初めてエボラ患者発生数ゼロを記録しました。シエラレオネでは、1人を除く全員がカンビアの感染連鎖に関係する登録接触者でした。新たに確認された患者は、シエラレオネ中央部のボンバリから報告されました。ここでは、5か月以上にわたり患者は報告されていませんでした。この患者は16歳の女子で、エボラ治療センターに入院する前の数日間に生活域内で激しい症状を示していました。この患者に関係して、さらに高い感染伝播のリスクが存在するとみられており、これまでに600人を超える接触者が確認されています。さらなる感染伝播のリスクを最小限にとどめ、感染源を確認するために、緊急対策チームが派遣されています。ギニアとシエラレオネで観察下に置かれていた接触者の数は、9月6日時点の1,300人から9月13日時点では1,800人に増えました。これらの接触者のほとんどはシエラレオネのボンバリとカンビア地方にいます。およそ60人がハイリスクと考えられています。

9月13日の週にギニアからの確定患者の報告はなく、記録が12日間続いています。最後の確定患者は、9月1日に首都コナクリのRatoma(ラトマ)地区から報告されました。しかし、コナクリとドゥブレカ県の近郊には、200人を超える接触者が観察下に置かれています。コナクリでの接触者の大半は21日の観察期間の半分を終え、ドゥブレカの接触者は9月16日に観察期間を完了します。過去42日間に合計23人の接触者と連絡が取れなくなりました。少なくとも、そのうちの1人はハイリスクの接触者とみられています。さらなる患者が報告されれば直ぐに派遣できるように、緊急派遣チームが警戒体制を維持し、準備しています。

9月13日の週にシエラレオネからは、新たな確定患者5人が報告されました。このうち4人は、Tonko Limba(トンコリンバ)首長支配地区Sella Kafta村のいくつかの家を中心とするカンビアの感染連鎖に関係したハイリスクの接触者でした。集団感染において、4人は全員が最初の患者の近親者です。最初患者は、60歳代の女性で、8月30日の週に生活域内での死亡が確認されました。大半の接触者が接触機会よりも地理的な近接度から定義づけられているもので、リスクはかなり低いとみられているものの、840人を超える接触者が感染連鎖に関係することが確認されています。カンビアの感染連鎖に関係して、およそ40人のハイリスク接触者が確認されています。そのうちのハイリスク接触者1人とは連絡が取れなくなっており、捜索が行われています。また、9月13日にボンバリ地方のBombali Sebora首長支配地区から患者が報告されました。患者は16歳の女子で、エボラ治療センターに入院した直後に死亡しましたが、その数日前から生活域内で症状を示していました。現在、感染源の調査が行われています。ボンバリでは5か月以上にわたり患者は報告されていませんでした。患者調査と接触者追跡への協力体制を敷くために、緊急対策チームが派遣されています。これまでに、この地域のおよそ800人のうち600人以上が接触者として確認されています。このうち18人はハイリスクの接触者とみられており、うち1人のハイリスク接触者との連絡が取れていません。

9月13日の週に、新たな医療従事者の感染は報告されていません。今回の流行の開始以来、ギニア、リベリア、シエラレオネで合計881名の医療従事者の確定感染者が報告されました。そのうち513名が亡くなっています。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・9月13日までに、ギニア、リベリア、シエラレオネではエボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計28,220人、死亡者が11,291人となりました(多くの患者の帰転は不明ですが、この総計には可能性の高い患者および疑い患者から報告された死亡者が含まれます)。9月13日までの1週間に、新たな確定患者5人が報告されました。全員がシエラレオネからです。

・確定患者の合計は男女で近いものとなっています。患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人ではギニアとリベリアで約4倍、シエラレオネでは約3倍感染しやすい傾向があります。

・9月13日までの1週間に、新たな医療従事者の感染は報告されていません。ギニア、リベリア、シエラレオネから881名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、513名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、19名の感染と7名の死亡が報告されています)

表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数

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註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**2015年5月9日以前に報告された患者は青色の陰で示されています。継続されている調査および患者と死亡者の遡及的な確定調査によって、これらの数字は改訂されることがあります。リベリアでは、人でのエボラウイルス流行の終息が2015年9月3日に宣言され、現在、90日間の高度警戒の調査活動に入っています。

図2:確定患者が報告された地図上の分布図(2015年9月13日)

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註:この地図の中で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その地域間で完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 16 September 2015
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-16-september-2015