2015年10月22日更新 ジカウイルス発生状況について -ブラジル及びコロンビア

 2015年10月21日付けで公表されたWHOの情報によりますと、ブラジル及びコロンビアの国際保健規約(IHR)国家担当者からそれぞれに10月8日と16日に、PAHO/WHO(汎米保健機構)にジカウイルス感染症患者の発生が報告されました。

ブラジル
 ブラジルの公衆衛生当局は、2015年5月に国内北東部でジカウイルスの国内感染を確認しました。10月8日の時点で、ジカウイルスの国内感染例が、Alagoas(アラゴアス)、 Bahia(バイーア)、Ceará(セアラー)、Maranhão(マラニョン)、Mato Grosso(マット・グロッソ)、Pará(パラー)、Paraná(パラナー)、Paraíba(パライバ)、Pernambuco(ペルナンブコ)、Piauí(ピアウイ)、Rio de Janeiro(リオ・デ・ジャネイロ)、Rio Grande do Norte(リオ・グランデ・ド・ノルテ)、Roraima(ロライマ)、São Paulo(サン・パウロ)の14州で確認されています。

 国と州当局による公衆衛生対策が実地されています。対策には、ジカウイルス調査活動における監視プロトコールの作成と普及、神経学的症状の調査のためのプロトコールの作成と信頼性の検証、媒介する蚊に対する制御対策活動が含まれています。

コロンビア
 10月16日の時点で、ボリーバル県(Cartagena (カルタヘナ)から13検体とTurbaco(トゥルバコ)から85検体)から集められた98検体のうち、9検体でジカウイルス感染症と検査確認されました。これらは、この国で確認された初めてのジカウイルス感染症患者です。

背景

 ジカ熱はジカウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患で、蚊によって媒介されます。蚊に刺された後3〜12日程度で発症し、軽度の発熱、発疹(主に斑点状丘疹)、頭痛、関節痛、筋肉痛、無力症、および非化膿性結膜炎を呈します。4人に1人は症状を発現しないこともありますが、通常、感染した人の中では2〜7日間続く軽度の症状を伴います。多くの場合、その臨床症状はデング熱や蚊が媒介する病気に似ています。

 アメリカ大陸では2014年以降、ジカウイルスの国内感染が確認されています。2014年2月には、チリの公衆衛生当局がイースター島で初めてジカウイルスの国内感染患者を確認し、2014年6月まで患者の報告をしました。近年、世界のさまざまな地域でジカウイルス熱が流行していることから、媒介する蚊(Aedes[ヒトスジシマカ])の棲息する地域ではアルボウイルスの拡がる潜在性があることを示しています。

WHOからのアドバイス

 アメリカ大陸それぞれの地域でジカウイルスの感染の増加が考えられるときには、PAHO/WHOは、加盟国がジカウイルス感染者を発見し、確認する対応能力を確立し、維持すること、さらに潜在的な脅威に対して全ての公衆衛生レベルでその衛生サービスを準備すること、そして、この病気を媒介する蚊、特に媒介する蚊が棲息する地域で蚊を減らすこと、公衆衛生上の効率的な地域戦略を実施すること、を進言しています。

 ブラジルおよびコロンビアへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。
医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

WHO. Disease Outbreak News. 21 October 2015
Zika virus infection - Brazil and Colombia
http://www.who.int/csr/don/21-october-2015-zika/en/