2015年11月05日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第44週)

 2015年11月4日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。これまでのエボラ出血熱の総患者数は28,607人、死亡者数は11,314人になりました。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況、医療従事者での患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要約に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

11月1日までの1週間に、ギニアから新たにエボラ出血熱の確定患者1人が報告されました。患者は、先週、フォレカリア県で確認された25歳の女性の新生児です。患者は、コナクリのエボラ治療センターで出産されました。現在、治療が行われています。母親は出産後に死亡しました。この他にも、先週は彼女の子ども2人が患者として確認され、治療を受けています。先週に報告された3人の確定患者はフォレカリアで多数のハイリスク接触者を生み出し、現在は21日の観察期間の第2週目に入ったところです。11月1日の時点で、ギニアには382人の接触者が観察下にあります(先週は364人)。このうちの141人はハイリスク接触者です。このため、短期的には接触登録者や追跡できていない接触者から、さらに患者が発生するリスクがあります。シエラレオネでは7週間続けて確定患者数がゼロと報告されています。さらなる患者報告がなければ、11月7日にエボラ出血熱の感染流行の終結が宣言されることになります。

患者発生数は14週連続して5人以下となっています。この間に、ウイルスの感染伝播は地理的にギニア西部とシエラレオネの僅かな狭い地域に絞られてきました。現況は確実に第3期に移行しています。第3期の対策ではエボラ出血熱に対する政府官庁間の協力体制の調整が図られ、現行の対策に加えられることで、患者発生数をゼロへと向わせ、確固としてエボラ出血熱流行の収束を維持していきます。(活動性のある感染伝播をもつ地域やウイルスを保有した動物宿主からの)ウイルスの再侵入や生存者からのウイルス再出現を早期に発見するために強化される対応能力と、生存者の快適な生活を守る包括パッケージの一部として行う検査やカウンセリングの対応能力が、第3期の対策における枠組みの中心となります。

11月1日までの1週間にギニアから報告された唯一人の患者は、ラトマの感染連鎖から繋がるフォレカリアの感染経路での10番目の患者で、フォレカリア県下カリアのKondeyah村で4番目に確認された患者と共に暮らしていた家族です。11月1日現在、ギニアでは382人の接触者が観察下にあります。43人がコナクリに、残る339人がフォレカリアに居ます。ハイリスク接触者141人では、7人がコナクリに、134人がフォレカリアに居ます。42日の観察期間において、フォレカリアの1人にだけ連絡を取れていません。

シエラレオネのボンバリとカンビアでは、この地域で活動性のある最近の2つの感染経路に関連する接触者全員が21日の観察期間を終えました。また、治療を受けた最後の患者が9月25日に2回目の連続検査でも陰性の結果を得て、回復が確認されました。さらに患者が報告されなければ、この国では11月7日にエボラ出血熱の感染流行の終結が宣言されることになります。

現状では、感染の影響を受けていない地域におけるエボラ出血熱の再侵入や再出現を早期に確実に発見するために、厳重な調査活動への取り組みが重要となります。ギニアでは、11月1日の週に合計615検体が9つの稼働する検査室で新たに又繰り返し検査されました。リベリアでは、同じ期間に新たな検体1,162本が集められ、国内で稼働する4つの検査室で新たに又繰り返し検査されました。シエラレオネでは、1,437検体が集められ、稼働する検査室9か所で検査されました。

広範囲に及ぶ深刻な感染の伝播が生じている国

・流行の勃発以降、11月1日までに、ギニア、リベリア、シエラレオネではエボラ出血熱患者(確定患者、可能性の高い患者、疑い患者を含む)が合計28,571人、うち死亡者が11,299人となりました(多くの患者の帰転は不明ですが、この総計には可能性の高い患者および疑い患者から報告された死亡者が含まれます)。11月1日までの1週間に、ギニアから新たに患者1人が報告されました。

・確定患者の合計は男女で近いものとなっています。患者発生数を15歳未満の小児と比較したとき、15歳から44歳までの成人ではギニアとリベリアで約4倍、シエラレオネでは約3倍感染しやすい傾向があります。45歳以上の成人ではギニアで約5倍、リベリアとシエラレオネで約4倍となっています。

・11月1日までの1週間に、新たな医療従事者の感染は報告されていません。ギニア、リベリア、シエラレオネから881名の医療従事者の感染が報告されています。このうち、513名が亡くなっています。(3か国以外の国でも、19名の感染と7名の死亡が報告されています)

表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数

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註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**2015年5月9日以前に報告された患者は青色の陰で示されています。継続されている調査および患者と死亡者の遡及的な確定調査によって、これらの数字は改訂されることがあります。リベリアでは、人でのエボラウイルス流行の終息が2015年9月3日に宣言され、現在、高度警戒の調査体制に入っています。

図2:確定患者が報告された地図上の分布図(2015年11月1日)

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註:この地図の中で使用される境界と表示されている名称および呼称は、いかなる国、領土、都市や地域についてもその統治状況に関して、あるいはその国境や境界の設定に関してWHOが見解を発表しているものではありません。また、地図上の点線と破線は、その地域間で完全な合意にいたっていない可能性があるためにおおよその境界線を表しています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 4 November 2015
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-4-november-2015