2015年11月30日更新 小頭症の発生について -ブラジル(更新)

2015年11月27日付けで公表されたWHOの情報によりますと、ブラジル保健省はブラジル東北部の新生児の間で小頭症の患者数が異常に増加していることについての情報を更新しPAHO/WHO(汎米保健機構)に報告しました。

11月21日現在、小頭症の患者数はブラジル東北部9州から739人が報告されています。患者が報告された州は以下のとおりです。ペルナンブーコ(487人)、パライバ(96人)、セルジッペ(54人)、リオグランデ・ド・ノルテ(47人)、ピアウイ(27人)、アラゴアス(10人)、セアラー(9人)、バイーア(8人)、ゴイアス(1人)。リオグランデ・ド・ノルテ州では死亡例1人が報告されました。

公衆衛生上の取り組み

この状況に対して、保健省は以下の取り組みを行っています。

  • 立てられた対策に関する情報を公衆衛生専門家に対して配布すること
  • 発生地の住民、特に、妊娠中の女性が妊婦健診を受け、地元の医師たちが推奨するすべての検査を終えるべきことを周知すること
  • 州毎に、設立された標準医療サービスと患者支援の流れについての情報を広めること
  • デング熱の感染制御に対する国家計画で国が定めたガイドラインに従い、都市部と都市周辺地域で媒介する蚊の予防と管理を強化すること

PAHO/WHOと大規模な流行への警告と対策に取り組む支援団体であるGlobal Outbreak Alert and Response Network(GOARN)は、アルボウイルスのウイルス学、疫学、疾病調査活動などのさまざまな分野を支援する技術専門家を配備しています。

WHOからのアドバイス

この事態の原因はこれから解明されていくことになりますが、この状況への注意を喚起し、これらの地域で同様の状況が起きることに対する注意を各国に促すために、加盟国との間での情報共有が行われています。これらの理由及びこの状況の原因究明をさらに進める必要性から、既知の原因では説明できない小頭症の新生児やその他の神経疾患の如何なる増加についても報告することを、PAHO/WHOは加盟国に要請しています。PAHO/WHOからは疫学的な注意喚起が出されています。

出典

WHO.Disease Outbreak News. 27November2015
Microcephaly- Brazil
http://www.who.int/csr/don/27-november-2015-microcephaly/en/