2016年01月04日更新 エボラ出血熱の発生状況 (第52週)

 2015年12月30日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、エボラ出血熱の発生状況は以下のとおりです。今週も、新たな確定患者の報告はありません。総患者数は28,637人、死亡者数は11,315人です。

註:情報を簡潔に伝えるために、ここでは全体の患者発生状況に内容を絞り込んでいます。要約に書かれているように、この他にも国別の発生状況及び対応状況が報告されています。詳細については原文をご参照ください。

要約

12月27日の週に、エボラ出血熱の確定患者の報告はありません。12月29日に、WHOはエボラ出血熱が確認された最後の患者でエボラウイルスRNA検査が2回連続して陰性の結果を得てから42日が経過したことから、ギニアにおける人から人へのエボラウイルスの伝播は終息したことを宣言しました。ギニアは、現在90日の強化監視期間に入っています。

リベリアでの最近の集団感染における人から人への伝播は、このまま新たな患者が報告されなければ、直近の患者2人が連続する2度の検査で陰性の結果を得て42日が経つ2016年1月14日に終息します。シエラレオネでは、最初の感染流行における人から人への伝播は11月7日に終息が宣言されました。この国は、2016年2月5日に終結するスケジュールで、90日間の高度警戒下で行われる調査体制に入っています。

国際保健規則(2005年)の下でWHO局長により招集された西アフリカのエボラ流行に関する緊急委員会の第8回会合が、2015年12月15日に電話会議を使って行われました。委員会の進言に基づき、事務局長は、2014年から2015年のエボラの流行を国際的な懸念に対する公衆衛生上の緊急事態として制定し続けることを宣言しました。

リベリアでの最近の患者の集団感染は、以前に感染のあった元患者が保持していたエボラウイルスが再出現したために起きました。このような再出現が起こる可能性は低いですが、再出現に続いてさらなる感染伝播が起こるリスクがあるため、エボラウイルスのRNAが存在することに適した体液を含め総合的に生存者に対するサービスを組んで実施することが重要であることを強調しています。リベリアおよびシエラレオネの政府は、WHOや米国疾病対策センター(CDC)などの支援組織とともに、感染の影響を受けた者がリスクを理解し、濃厚接触者を保護するために必要な予防措置をとるように、男性生存者に対して自発的に精液を検査しカウンセリングを受けるための活動を実施しています。リベリアおよびシエラレオネでは、12月27日までに男性回復生存者405人に対して精液のスクリーニング検査を実施しました。生存者のための診療サービス・ネットワークが、リベリアとシエラレオネに展開されています。これは、エボラ出血熱生存者の健康管理を行うための総合的な国家政策の計画として行われており、2016年1月に完了する予定です。

残存するエボラ出血熱が起こし得る混乱を効率的に管理し対処していくために、ギニア、リベリア、シエラレオネでは、エボラ出血熱との関連が疑われるすべての患者や死亡者が担当する部局に報告されるように調査活動体制が配備されています。ギニアでは、12月27日の週に34県すべてから933件の地域社会(病院外)での死亡が通報されました。この期間を通して、34県のうち13県から合計で541検体(生きている患者から6検体、地域社会(病院外)での死者から535検体)が、稼働する9つの検査施設で新たに、又繰り返し検査されました。リベリアでは、15郡すべてから611件の死亡が通報されました。国内で稼働する検査施設5か所では、この期間を通してエボラ検査に対して469検体(生きている患者から281検体、地域社会(病院外)での死者から188検体)が新たに、又繰り返し検査されました。シエラレオネでは、12月20日の週(データの利用可能な最新の週)に1,226件が通報されました。12月27日の週には、稼働する検査施設8か所で734検体(生きている患者から10検体、地域社会(病院外)での死者から724検体)が新たに、又繰り返し検査されました。

ギニア、リベリア、シエラレオネでは、新たな確定患者の発見に続く迅速対応チームの展開が国家対応戦略の基本として続けられています。各国は、国と地方の迅速対応への処理能力と、12月から1月まで続く事例発生と対策を想定した計画を強化するとともに、少なくとも1チームは迅速対応できるナショナルチームを持っています。

表1:ギニア、リベリア、シエラレオネにおける可能性の高い患者、確定患者、疑い患者の発生数および死亡者数

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註:データは各国の保健省からの公式情報に基づいています。これらの数値は再分類、再集計、検査結果の利用状況によって変わることがあります。*再分類された疑い患者と可能性の高い患者の割合が高いために報告が見送られています。**2015年5月9日以前に報告された患者は青色の陰で示されています。継続されている調査および患者と死亡者の遡及的な確定調査によって、これらの数字は改訂されることがあります。シエラレオネでは、人でのエボラウイルス流行の終息が2015年11月7日に宣言され、現在、90日間の高度警戒の調査体制に入っています。ギニアでは、人でのエボラウイルス流行の終息が2015年12月29日に宣言され、現在、90日間の高度警戒の調査体制に入っています。

出典

WHO. Situation reports: Ebola response roadmap-Situation report. 30 December 2015
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-30-december-2015