2016年03月24日更新 鳥インフルエンザA(H5N6)の発生状況 (更新3)

 2016年3月23日付けで公表されたWHOの情報によりますと、中国の国家衛生・計画出産委員会(NHFPC)は2016年3月15日に新たに鳥インフルエンザA(H5N6)の感染者1人を検査で確認したことをWHOに報告しました。

症例の詳細情報
 
40歳 女性。広東省Shenzhen(恵州市)市の住民で、2016年2月20日に発症しました。患者は2月22日に地元の病院に入院しました。現在は、重篤な容態です。3月15日に、広東省の疾病対策センターが彼女の検体を確認検査したところ、A(H5N6)ウイルスの核酸に陽性であることが確認されました。この患者との濃厚接触者は、健康を保っています。

中国政府の対応
 中国政府は、以下のようなサーベイランスと対策をとっています。

・調査活動、分析、研究の強化
・患者の治療体制の強化
・国民へのリスク情報の伝達と情報の開示

WHOによるリスク評価
 この報告で、鳥インフルエンザA(H5N6)ウイルスに対する公衆衛生上の全体的なリスクに変更はありません。インフルエンザA(H5N6)は、これまでにも人に対して重篤な感染症を引き起こしてきましたが、このウイルスによる人への感染は、これまでのところ、連続的に人から人へ感染を起こすことはなく散発的で、濃厚接触者も健康を維持しています。しかし、このウイルスの特徴の解明は続けられており、パンデミック株への進展と出現に対するこのウイルスの存在意義は明らかではありません。国際的に疾患が拡大するリスクは、現時点では低いと考えられています。WHOは、疫学上の発生状況を監視し、最新の情報に基づき、引き続きリスク評価を行っています。

WHOからのアドバイス
 WHOは、鳥インフルエンザの発生が確認されている国への渡航者に対し、養鶏場への立ち入り、生きた家禽類をさばく市場での動物との接触、家禽を解体する場所への立ち入り、家禽や動物の排泄物で汚染されているとみられるあらゆる物体との接触を避けるよう助言しています。また、渡航者は石鹸と水で手をよく洗い、食品の安全と衛生習慣を維持すべきです。

 WHOは、この事象に関連して、特別な入国スクリーニングおよび渡航や貿易の制限を行うことを推奨していません。鳥インフルエンザが懸念される地域の渡航中や帰国した直後に、渡航者が重症の急性呼吸器症状を発症した場合には、必ず鳥インフルエンザへの感染を鑑別診断として考えるべきです。

 WHOは、国際保健規則(2005)に基づいて患者の感染報告を確実に実行するために、重症急性呼吸器感染症(SARI)のサーベイランスを含むインフルエンザのサーベイランスの強化を続け、通常と異なる傾向がみられた症例については慎重に検討を重ねることを各国に促しています。さらに、国民の健康のための準備活動を続けていくことを求めています。

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 中国に滞在される方は、今後も情報に注意していただくとともに、手洗いや咳エチケットをこころがけてください。また、鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしてください。入国の際に、発熱、咳、喉の痛みなどの症状がある場合には、検疫所にご相談ください。

出典

WHO. Emergencies preparedness, response. Disease Outbreak News. 23 March 2016
Human infection with avian influenza A (H5N6) virus - China.
http://www.who.int/csr/don/23-march-2016-ah5n6-china/en/