2016年05月27日更新 アメリカ大陸の黄熱の発生状況

 2016年5月25日付で汎米保健機関(PAHO)より、アメリカ大陸での黄熱の発生状況に関する情報が発表されました。ここでは、アメリカ大陸における黄熱の発生数について掲載します。

 アメリカ大陸のいくつもの地域での黄熱の流行に関して、さらに、アメリカ大陸以外の国での現在の黄熱の流行について考えるために、汎米保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)は、黄熱を発見し患者を確定診断する対処能力を維持し、最新の情報を提供し、適切に患者を発見し管理できる公衆衛生の専門家を、特に黄熱が流行している地域でその専門家を養成することを、加盟国に対して助言しています。また、加盟各国には、リスクのある人々に対して高いワクチン接種率を維持することが勧められています。

アメリカ大陸での黄熱の発生状況の概要
・2015年に、アメリカ大陸の3か国で黄熱ウイルスの伝播が確認されました(ボリビア、ブラジル、ペルー)。
・2016年第17週(EW)までに、ブラジルとペルーで黄熱患者が確認されています。
・また、2015年と2016年にはブラジルで、Minas Gerais(ミナス・ジェライス)州から20か所で家畜動物での流行の報告がありました。それは、黄熱ウイルスが歴史的に伝播していた地域における家畜動物の流行に対する定期監視体制の一部として発見されました。

疫学的な発生情報
 
ブラジルでは、黄熱の予防接種歴のない人で、歴史的にウイルスが伝播している流行地域でウイルスと接触した人から散発的に黄熱患者が発生しています。

 2014年7月から2015年6月までに、死亡者4人を含む黄熱患者7人が、検査によって確定診断されました。患者は全員が、ワクチンを接種していませんでした。

 2015年から2016年にかけて、ブラジルの国際保健規則(IHR)国家担当者は、致死的な黄熱患者2人の発生をPAHO / WHOに報告しました。1人目の患者は、ナタール市に住む女性でした。ウイルスとの接触については調査中です。2人目の患者は、流行地域でウイルスと接触した男性です。彼は、黄熱ワクチンを接種していませんでした。

 また、2015年から2016年までの同期間に、ミナス・ジェライス州で人以外の霊長類(NHP)での36か所の家畜からの感染流行が記録されました。全報告のうち、Natalândia自治区では、1か所で黄熱が確認されました。

 ペルーでは、2016年第18週(EW)までに、死亡者4人を含む黄熱疑い患者43人の報告がありました。報告された患者のうち、14人で感染が確認され、18人が感染の可能性が高いと分類されました。11人は感染を否定されました。ペルーの25県のうち、患者が6県から報告され、このうちフニン県では、確定患者と可能性の高い患者21人に上り、多くの患者がここから報告されました。ペルーで2016年第18週(EW)までに報告された確定患者と可能性の高い患者の数(32人)は、既に過去2年間に報告された確定患者と可能性の高い患者の年間発生数の2倍を超えています。

出典

PAHO. Epidemiological Alert Update. 25 May 2016
Yellow Fever
http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_docman&task=doc_view&Itemid=270&gid=34758&lang=en